ピロティの光と影
◆ピロティ建物の光と影
地震で建物が壊れるか壊れないかは、建物の外観からある程度推測できます。
地震に弱い建物の代表は「ピロティ柱がある建物」です。
ピロティとは1階の列柱のことです。
例えば、広島平和記念資料館の1階にある列柱がピロティの例です。
建築家故丹下健三氏の代表作の一つです。
毎年、原爆の日に広島のピースセンターで、世界平和の大集会が開かれますが、参加者はこのピロティを通って会場に入ります。
例えば、奈良の法隆寺にある南大門などの門の役割も果たすことから、丹下氏はセンターに入る聖域の入口としてもピロティを位置づけている社会的意味をもたせた装置・空間です。
ピロティの概念を近代建築にもちこんだのは、フランスの建築家コルビジェです。
コルビジェの作品は世界にありますが、日本ではJR上野駅前にある国立西洋美術館がその作品です。
この建物も含めてコルビジェの作品を世界遺産に登録すべく世界的に活動が行われています。
ピロティがある建物はプロポーションもよく、美しい建物になることも多いので、一時は日本の建築界に大ブームを巻き起こしました。
しかし、問題があります。
ピロティは地震にからっきし弱いのです。
まさか、大建築家コルビジェの建物につっかえ棒や耐震壁をくっつける勇気は誰にももちあわせていません。
苦心の末、お金はかかりますが、西洋美術館の基礎に免震装置を取り付けました。
◆ピロティに強い味方、現る!
ピロティはこのように地震対策が必要です。
ピロティの例は、マンションの1階に多い駐車場にも多く見られます。
地下に掘り込まれた「ピロティ駐車場」はそれほど問題ありません。
大地震がきても、ピロティは地面とほぼ一緒に動くために、さほど影響を受けません。
1981年以後に新築された建築でも危ないのは、このようなピロティを、とりわけ1階にもった建物の全部です。
1981年以後といえどもピロティがある建物は、耐震性に疑問がある意味で、Questionを含む「1Q81」なのです。
このピロティに強力な味方になったのが、最近新しく開発されたSRF工法という不思議な工法です。

