彼女はよく言っていました。
『旦那を拒否すると、旦那は、それじゃあ浮気するぞ!お前は妻としての義務を果たさないから、浮気されても文句は言えないぞ!って・・・。』
『それって、妻の義務って思う!?』
まさか・・・・・・・・。
じゃあ逆に言うと、それって夫の権利なのか?
・・・なわけないじゃん!
『でもね、あちらの親戚の人はみんなそれは妻の務めで、それが出来なかったら、浮気されても仕方ないって口を揃えて言うのよ・・・。』
『だから、私は言ってやった。
私はあなたの処理する道具ではないから、どこか勝手に処理してきて!って。』
『毎晩襲われて、暴力をふるわれるくらいなら、その役目を誰かにしてもらいたい。』
気持ちがわかるのがコワイ。
私もかつて、そう思っていました
でも、旦那さんの浮気をストレートに彼女に話すのはまずいと思い、一応カマをかけてみました。
『この間、旦那さん見たよ。夜の9時くらいかなぁ・・・。』
『オンナと一緒だった?』
『うん。』
『やっぱり・・・・。つき合ってたんだ・・・。』
知ってたの?
『彼女は旦那が経営していた前の会社の頃からの知り合い。
私も会ったことがあるし、息子とも面識がある。
やっぱり、つき合ってたんだ・・・。』
『何かね、ときどきその女の人が夜自宅まで車で来て、二人でよく出かけることがあったから。
旦那は彼女の仕事の相談とか言ってたけど、なんとなく違うと思ってたから。』
・・・で、何とも思わないの?
『前に言ったじゃん。
私に興味を示さなくなったほうが嬉しいって。』
『とにかく今は、お金の心配もほとんどないし、旦那になにもされなくて、息子と穏やかに暮らしていけるから、今の生活が今まででいちばん安心できる。』
私は、彼女に非常に違和感を覚えていました。
この頃は私は離婚直後でした。
何で、ここまで愛情がないのに離婚を考えないのって思っていました。
彼女は実家に頼ったら充分資力もあるのに。
でも・・・・・・・。
こんな考え方をするのは、悲しいかな、DVやモラハラを受けた被害者に共通するところです。
前よりは、マシになったわけです。
そこに救いを求めてしまう。
前はあんなにひどい生活をしていたんだから、今はまだマシ。
今彼がよくぼやいていました。
『キミの元旦那、一度だけ養育費を払っただけで、何で、キミは元旦那に感謝できるんだ!
今まであたりまえのことをやっていないヤツがあたりまえのことをしたら、評価される世の中がわからん!』
そりゃあそうだよね。
長女が遅刻をしない月があれば、
『頑張ってるじゃん!』と思うけど、
次女が遅刻をしなくても
・・・あたりまえだもん(笑)
悪い!次女!
あなたは頑張ってる!
人間の本質はそう簡単には変わりません。
DVオトコはやっぱりDVオトコだし、
借金オトコはやっぱり借金を繰り返すのが常です。
すべての人がそうではないと思いますが、
・・・・・・・・・彼女はもっと早く、何らかの決断をするべきでした。