冬は基本的に山登りはシーズンオフだと思うんだけど、低い山で冬山的な気分を味わえたら良いなって思った。
初日の出を見に行こうっていうのも有ったし、ある程度の雪に対応出来る装備を考えてた。
ただ、本格的な冬山登山用品はとても高価だ。
真冬の高山に登る訳でもないし、雪の有る低山という条件で、なんとか安価に済ませられないか考えてみた。
ウェア
上着は贅沢を言わなければ何とかなるかと思ってた。
山用は薄くて軽くて動きやすくて保温効果が高いという、要は高性能な物。
かさばって重たくて、その割には保温力も今1つっていう物でも、重ねたり多少の不具合は我慢したりすれば有る程度カバー出来るんじゃないかと。
スキーウェアを代用したかったんだけど、僕のウェアはかなり古くて今時の様に薄くて動きやすくなくて「いかにもスキーウェア」といった外見の物。
安価に代用出来る物を考えてみた。
ワークマンで買った、防寒着。
上下セットで2980円。
ズボンだけ欲しかったんだけど、今の時期は丁度良いサイズがみんな売り切れ。
でも、防寒・防水タイプだから、上下で着れば雪が有る状況では威力を発揮しそう。
メリット
極めて安い。
意外にしっかりとした生地。
裏地が有って、有る程度の保温効果が有る。
防水タイプだから、雪道や多少の降雪でもカッパを着る必要が無い。
デメリット
防水タイプだから蒸れる。
ベンチレーションが無いから、汗が衣服内で結露する。
評価冬山で使うには非常に頼もしい。
ただし、蒸れる。
裏地付きのカッパという感じ。
歩行中は良いけど、休憩時に結露した汗が冷たくて不快。
保温性はそれほど高くないから、インナーを工夫するか頻繁に脱ぎ着すれば良いけど、ズボンを脱ぐ訳にはいかないし、いちいち登山靴を脱いだり履いたりするのはとても面倒臭い。
冬こそベンチレーションが大事だ。
重ね着をしにくい分、冬の装備って意外にズボンの方が重要なんだ。
スキー&スノボウェアの場合、中グレード以上ならパンツもジャケットもベンチレーション機能が備わってる。
ウィンタースポーツもするならかなり有効そうだけど、スキーウェアの場合防水機能を重視していそう。
登山用品は大抵、防水・透湿機能が有る素材が使われてる。
パンツだけでも専用品が欲しい。
状況と工夫次第ではかなり使えるけど、登山用の上着やズボンが工夫されているという事が改めて分かる。
靴
登山靴は買ったんだけど、春~秋用のトレッキングシューズ的な物。
雪道を歩くには適さない。
だけど冬山を歩く為の登山靴は非常に高価で、おおむね5万円前後する。
ガエルネのエンデューロブーツだってそんなにはしない。
何とか安価に済ませられないか考えてみた。
防水効果が高いブーツを色々考えてみたんだけど、良さそうな物は当然高い。
ヘタな物を買うくらいなら、最初から冬山用登山靴を買った方が良かったって事になりかねない。
そこで考えたのは、「長靴で良いんじゃないの?」
近所のホームセンターで買った長靴。1980円。
「山仕事で使われています」っていう紹介の通り、靴底はスパイクが付いている。
雪道でもほとんど滑らない。
登山靴よりも滑らないと思う。
メリット
極めて安い。
防水効果が非常に高い。
靴底が滑らない。
デメリット
保温効果が低い。
汗をかくと蒸れる。
足と靴をしっかり固定出来ない。
靴の剛性が低い。
見た目が貧相。
評価雪深い場所や水場では非常に頼もしい。
靴底のスパイクもとても機能的。
コストパフォーマンスは抜群に高い。
ただ、保温性が低いから長時間履いていると指先が冷える為、長時間の登山には向かない。
ゴム長だから柔らかくて、アイゼン等を固定するには頼りない。
靴紐で縛れないから、サイズを合わせても中で足が動いてしまう(特に下り)。
ただ、目的地と、欠点を補う様に使い方を工夫すれば使えない訳ではない。
長靴にアイゼンやスノーシューを着けてみたけど、使えない程不安定にはならない。
雪渓ならともかく、凍結した岩場等では足をくじきやすい。
なるほど、冬山用登山靴がこれだけ頑丈に出来ているのはそういう事なのか。って納得出来る。
登山靴をスッポリ覆うシューズカバーや冬用スパッツを使って3シーズン用登山靴を使うというのも手だけど、それらの道具類もそれなりの値段する。
靴は非常に重要だから悩ましい。
スノーシュー
実は一番最初に買ったスノーギヤがコレ。
低山の雪ならスノーシューは必須だと思ってた。
スノーシューも登山用品ブランドのちゃんとした製品は高価。
アルミ輪カンだと比較的手頃な値段で売っているからそれにしようかと思ったんだけど、安価なスノーシューを見つけたから買ってみた。
オークションで買った中国製のスノーシュー。
新品未使用品が3880円。異様に安い。
本当に使えるのか心配で、輪カンと散々悩んだ。
輪カンはとてもシンプルな構造だから、壊れる心配はほとんど無さそう。
でも輪カンはコンパクトで取り回しが楽そうだけど、フレームの内張りが無い構造上深い雪だと沈みそうな気がする。
このスノーシューは輪カンより安いし、意外に機能的だから買ってみた。
裏側はちゃんと爪付きで、足の動きに合わせてスイングする構造になってる。
ケース付きだけど、ザックに固定しにくくて困る。
メリット
極めて安い。
雪に沈まないし、歩きやすい。
装着が簡単で、装着可能な靴のサイズも幅が有る。
デメリット
大柄で持ち運びが大変(スノーシュー全般)
信頼性に乏しい
評価
圧倒的に安いんだけど、意外に使える。
想像より遥かに歩きやすい。
もっと歩くのに苦労するのかと思ったら、普通に歩ける。
積雪状態だと普段歩くことが出来ない所を歩けるから、これはちょっと衝撃的。
山登りしなくてもスノーハイク等に良いかもしれない。
ただ、安物だから何時何処で壊れるか分からない。
でも有名登山具メーカーの製品でも故障しない訳ではないし、靴の固定具部分はスノーボードのパーツで代用出来そうな感じはするから、ユーザー次第かもしれない。
ケースに収納しても大柄で、ザックには入れられないし、ザックの外には固定しにくい(ザック、スノーシュー両方共に固定具が乏しい)。
ちなみにこの出品者、怪しい中国製の格安の登山用品を一杯出していて 見ていると面白い。
スノーシューが意外に良かったから、ガスストーブもこちらで落札した。
アイゼン
本格的な冬山なんて登らないからアイゼンなんて要らないだろうって思ってたんだけど、スノーシューよりもアイゼンの方が必須だった。
中国か韓国製の安価なアイゼン。1980円。
送料が千円くらい掛かったので、トータルでは3500円くらい。
安物で心配だったんだけど、ちゃんと使えた。
安物だけど、装着すると絶大な効果を発揮する。
この安定感は凄くて、想像していたよりも遥かに効く。
滑りやすい所だからアイゼンを使うんだから、軽アイゼン(4本、6本爪)ではなくて10本爪以上にしておくべきだと思った。
メリット
安い。
10本爪で安定する。
雪が付着しないプレート(黄色のパーツ)が最初から付いている。
前後がスライドして靴に合わせやすく、ベルトも意外に締めやすくて、思っていたよりもしっかり装着出来る。
デメリット
ベルトとアイゼン本体を仲立ちする部分が樹脂パーツで、そこが破損するとお手上げ。
他社製品もそういう構造になっているけど、得体の知れない製品だから信頼性に乏しい。
評価
意外に使えた。充分実用的。
ただ、耐久性は全く予測出来ないし、経年で破損する心配も有る。
安物だから取説が無い。
安物に限らず、使用前にちゃんと靴に合わせて実際に装着して使い方を把握しておかないと、かじかんだ指先で四苦八苦すると上手く装着できない。
これもオークションで購入したんだけど、登山用品の専門店ではなくて一般雑貨や安価な家電製品を扱うディスカウントショップみたいで対応がイマイチだった。
同じ製品を扱うショップがいくつかあるみたいだから、金額だけにこだわらず購入先はよく考えたほうが良いと思う。
あと、アイゼンは1万円前後から買えるから 、かなり安価でなければメリットが無い。
道中で壊れたら命に関わる非常に重要な道具だから、あんまり安物にこだわらない方が良いと思った。
実際に使ってみると、なるほど冬山の装備が高い理由がよく分かる。
それだけしっかりと機能する様に工夫されているし、信頼性も高い。
一歩間違えば即遭難っていう冬の山で、道具をケチるのは非常に危ない。
だけど、長靴ではどうしてダメなんだろう? 安物は使い物にならないのかな?っていう疑問は誰でも抱くと思うし、その事を解説しているサイトは見掛けない。
僕は何をどう使って何処に登ろうが、無理だって事は無いと思うし、危ない山はハナから登らないっていうのも当然アリだと思う。
ただ、冬の場合は夏の時期に比べると遥かに危険っていうのも分かる。
だから念押ししておきたいのは、ここで紹介したのは僕のお勧めではないという事。
高価で高性能な製品を「良い」って言うのは簡単だし、お勧めしても害は無い。
人に勧めるなら僕もそういうちゃんとした製品を勧めるし、お金が有るなら僕も良い物を買う。
これはあくまで僕自身が自己責任において短時間使ってみた感想であって、決してお勧めしている訳じゃない。
人によって、許容出来る範囲、対応出来る条件や状況も全く違う。
製品のクオリティにバラつきが有る可能性もある。
僕が使えたから他の人も使える保障は何処にも無い。
参考にするか、購入するか、それによって損害を被ったり命の危険に晒されたりしてもそれは自己責任でお願いします。
























