去年の夏に買ったMERRELLの靴 はあっけなく壊れた。
バーゲン品で買ったとはいえ、普通の売値では2万円は下らないだろう結構なお値段の靴なのに1年持たないなんて。
メレルは登山靴というよりトレッキングシューズ的な位置づけみたいだけど、僕だってハードな高山ばかり歩いている訳でもないだろうに。
それに、知り合いが買ったコロンビアの靴も1年持たずにソールが剥がれ、次に買ったマムートの靴も1年経たずにほつれてきたらしく、軽登山靴ってそんなもんかいな?
それで、お店に行けば当然の様にハードな登山靴を勧められる。
岩場などはソールが硬い本格的な登山靴でなければいけない。
足首までしっかりホールドする本格的登山靴でなければいけない。って。
山で会う登山者もそう。
だけど、本当にそうなの?
メレルは比較的柔らかめで履きやすいトレッキングシューズ的と言われているけど、僕が歩いて来た山では特に困った事は無かったし、危険や不安を感じる事も無かった。
そもそも、軽登山靴に対して否定的な意見を持っている人って、実際に軽登山靴でどれだけ歩いてるんだろう?
本格的登山靴、トレッキングシューズ、スニーカー、地下足袋、長靴、それらを実際に同じ条件で履き比べてみて、それでなお本格的登山靴が良いというのなら理解も出来るけど、どうもそうではなく、どの程度の差が有るのかも良く把握していないまま「それでは危ないからいけません」って言われて保険的な意味合いで履いている様な気がする。
必須かどうかもあやふやなのに、硬くて重くて恐ろしく高価な靴など履けない。
僕はまだ経験も浅く、登ってきた山も知れているし、人それぞれ経験値も体格、体力も違うし、登る山も背負う装備重量も違うんだから全ての人に同じ事が言えるなどとは思っていないけど、僕が自分で履いて登るとするなら靴なんて何でも構わないと思った。
それは何年も履き古したスニーカーでもOKという意味ではなくて、きちんと靴の性能を維持している物なら何でも良いんじゃないかって。
更に、靴によって守備範囲が変わるのだから、靴が変われば当然歩き方も変える必要は有ると思う。
少なくとも、数万円する靴を買って1年持たないなら、1年で履き潰す覚悟で数千円の靴買った方がマシだと思った。
ただし、それは夏山に限っての話。
雪山を歩くなら、やっぱり相応の靴は欲しい。
そんな事をいろいろ考えて、最初はメレルのカメレオン2MID を候補に挙げてみた。
メレルを高く評価してではなく、今までメレル履いてたから、同じメレルならサイズも変わらないだろう、つまりネットで安く買ってもサイズで困る事は無いだろうっていう、ただそれだけ。
カラフルなカラーリングだし良かったんだけど、ネットで見ても1万5千円前後する。1万円以下なら買うんだけど。
あーでもない、こーでもないって考えた末に買ってみたのがこれ。
モントレルっていうメーカー
のシューズ。
モントレイルはトレラン(トレイルランニング/山や不整地を走るマラソン)用シューズで有名なメーカーらしい。
つまり、登山靴とかトレッキングシューズではなく、トレランシューズ。
もう、ネーミングからして突き抜けちゃってるね。
日本じゃ絶対にこんな名前つけないよな。
定価14490円でネット販売でも1万2~3千円程度なんだけど、たまたまオークションに個人出品している人が居て、8000円で買えた。
トレランシューズと言いながらもミドルカットなので、トレッキングシューズっぽい外観。
これなら山登りでも充分使えそう。
ただ、ミドルカットは中途半端でもある。
ハイカット程の保護性能は無いけど、ローカットよりは保護される。
ローカットよりは動きにくいけど、ハイカットほどは固定されない。
って両方の良いとこ取りみたいに聞こえるけど、要は中途半端。
メレルのカメレオンでもそうだったけど、靴のフチがくるぶし部分に当たって痛む事がよくある。
まぁ、砂や異物が入りにくい程度かな。
それならスパッツつけた方がマシな気もするけど。
ビブラムソールでも滑るものは滑る。
どんなシチュエーションでも絶対に滑らないソールなど無いのだから、それなら歩き方を考えなきゃいけない。
だからビブラムソールでなければいけない理由は無い気がする。
登山靴に比べると柔らかいと言われるけど、スニーカー程度の硬さは有る。
さすがに山を走るだけあって、今流行のグニャグニャなランニングシューズの様なソールじゃない。
トレランシューズで山を歩いている人の記事を読む限りでは、グリップに不安は無さそう。
ただ、登山靴とは違うんだから、当然歩き方も変える必要は有ると思う。
メッシュと合成皮革。
パッと見、安っぽいトレッキングシューズみたいだけど、一応ゴアテックス。
メレルで散々な目に遭ったから、ゴアテックスも信用してない。
靴紐は少々安っぽい感じがする。
メレルの紐だけ使おうかな。
クッション性は高そう。
サイズが心配だったけど、サイズに関して質問するとメレル等と大体同じ感じだと教えてくれたのと、靴に関してかなり詳しそうだったので落札してみた。
履いた感じ、大体メレルと変わらない丁度良いサイズだった。
実際に山を歩いてみて、追記します。
トラレンシューズを山登りに使用してみた記事があります。
http://mountainmadness.blog.fc2.com/blog-entry-35.html
また、PAEKSという雑誌 の今月号の中に岩山歩き特集が有り、そこで紹介されていた登山靴は、本格的登山靴、トレッキングシューズ、トレランシューズと、それぞれのカテゴリーで紹介されていたのは好印象でした。
山登りする人誰にでもトレランシューズが合うとは思いません。
ただ、山登りが本当に自己責任の行為であるなら、何が良くて何が良くないのかは自分で判断しても良いんじゃないのかなとは思います。
後日知り合いのおじさんに「1年経たずに靴壊れた」という話をしたら、「お前が歩き過ぎなんだろ」って言われた。
いや、そんな事はないだろ。って思ったものの、そう言われればここ最近毎週の様に歩いてた。
例えば月に1度歩く人と比べれば、単純に4倍歩いている事になる。
1日に歩く距離も、片道2時間程度の行程と比べたら、2~3倍位歩いている事になる。
毎週の様に歩いているのはここ最近からだけど、それほど歩かない人と比べたなら2、3年分は歩いてしまったのかもしれない。
そうすると、単純にメレルが悪いっていう訳でもないのかもしれない。
最近はロガーで歩行距離も計測しているから、これからはどの程度歩いたかの目安にはなると思う。
追記
実際に履いて山を歩いてみた。
今までのメレルのカメレオン3に比べるとほんの気持ちキツく、厚手の靴下だと少し圧迫感が有るので薄手の靴下を履く。
靴はタイトな形状ではなく足先はゆとりがあり、薄い靴下だと若干遊ぶ感じがする。
この辺りは靴下や中敷で調整する必要が有るけど、クソ暑い時期に履き慣らし無しでいきなり17kmの山道を歩いたけど靴擦れやマメは出来なかった。
懸念していたミドルカット部分も全く問題なく、くるぶしに当たって痛む事は無かった。
メレルに比べるとアウターの材質が柔らかいせいかもしれないけど、プロテクションを考えるとミドルカットは山歩きには向いていると思う。
路面状況によって困るという事も無く、特にグリップや靴底の柔らかさに不安を感じる事は無かった。
岩場、ザレ、泥、木の根、あらゆる場面で問題なく歩けた。
唯一濡れた岩の上で滑ったけど、恐らくあの状況ならどんな靴でも滑ると思う。
登山靴に比べるとガッチガチにホールドしているという感じはせず、そういう類の靴に慣れていると不安を感じるかもしれない。
でも動きやすくて歩きやすい。
ハードな岩場でも歩きやすい。
唯一の不安は耐久性。
動きやすく、ソールが柔軟に変形するって事は、靴とソールとの接着面に繰り返し相当なストレスが加わるんじゃないかと思う。
ソールに亀裂が入ったり、剥がれたりしないか心配になるけど、そういう使い方を想定しているんだからそこそこの耐久性は有るんじゃないかと思う。
これは長期間使ってみないと判断できないし、出掛けるまでに靴はしっかり確認する必要があるんだけど、それはこの靴に限った事ではないだろうし。
全体的に見て、とても良いバランスの靴だと思う。
特にメレルのミドルカットには悩まされてたので、凄く快適になった。
定価で1万5千円というと安い靴とは言えないけど、これだけ快適に歩けるのなら損はしないと思う。
少なくとも8千円の価値は充分に有るし、多分夏山ならどんな山でも歩けるんじゃないかと思う。



