子供の頃、家族でよくドライブに出掛けた。
僕が車の免許を取る時は、父さんが運転を教えてくれた。
あの頃は今みたいな楽チンな車じゃなくて、マニュアル変速と重たいハンドルの車だった。
冬場にエンジンを掛ける時は、チョーク・ノブを引いたりしてね。
何もかもが手動操作だったあの頃は、車を運転する事は特別な技能だった。
父さんは、そんな車を上手に運転していた。
子供心に、ドライバーって凄いなって思った。
父さんは、凄いなってね。
先日、ウチの子供達と一緒に父さんの運転する車に乗って出掛けた。
久しぶりに乗った父さんの車は、何だか酔いそうだった(笑)
ブレーキはカクカク踏むし、曲がり角は間違えるし、隣に乗っていて気が気じゃなかった。
父さんが老けたからなのかな。
それとも僕が車を運転するようになったからなのかな。
実は経済的な事情から、今年の春からウチの乗用車をフォードのSUVから古い軽自動車に替えた。
古い軽自動車だけど幸いにも4速ATで、ターボエンジンじゃないけどそこそこ軽快に走ってくれる。
だけど、軽快かつスムーズに走らせるにはそれなりに考えないといけないんだ。
これは別に古い軽自動車に限った話ではないんだけど、小さな車だと操作に対して挙動が現れやすかったり、コストダウンのお陰で機械が誤魔化してくれない分アラが出たりするから、そういう意味では上手い運転とヘタな運転の差が出やすいような気がする。
具体的には、加速時の変速ショックを和らげる為に、ギヤが変わる直前にほんの少しアクセルを緩めるとか、減速はスムーズに、そして停止寸前に抜くとか、ハンドルは車の前方を回すように穏やかに一定に回すとか、急激な車線変更や割り込みはしないとか。要は、同乗者が「うっ・・」となったり、頭を揺さぶられたり、恐いなぁって思ったり、そういう事が無い運転。
昔の車に比べたら、操作性は格段に良くなっているはずなんだ。
でも、本当にスムーズに運転する人って、なかなかお目にかかれない。
車を運転するのは簡単なんだ。
公道でなければ子供だって出来る。
でも、スムーズに運転するのはそれほど簡単じゃない。
ちゃんと考えて運転しないと出来ないんだ。
本当に上手い運転をする人って、隣に乗っていて何も感じないんだ。
あまりにスムーズ過ぎるから、何の違和感も感じない。
そういう運転が出来たら良いなって思う。
古い軽自動車でも、同乗者にはリムジン並みの乗り心地を。
そんな思いで運転しているのに、奥さんは「恐い」って言うんだ。
確かに、時々死角の車を見落としたり、ルートや交差点を間違えたり、高速のジャンクションを間違えたり、上りと下りを間違えたりするんだけどね。
やっぱり血は争えないのかな(笑)