大映創立80周年企画「大映4K映画祭」が、2023年1月20日(金)より角川シネマ有楽町にて、1月28日(土)からは大阪シネ・ヌーヴォほかにて全国順次開催されます。
＜「美しさを極めた男」とキャッチコピーが書かれた市川雷蔵版ポスター＞
＜「変幻自在な禁断の女」とキャッチコピーが書かれた若尾文子版ポスター＞
上映スケジュール（角川シネマ有楽町）
「大映」は1942年に創立した映画会社。
坂東妻三郎、嵐寛寿郎、片岡千恵蔵、市川右太衛門、４人のヒーローを輩出した大映映画は、多くのヒーロー、ヒロインたちに受け継がれます。
初代社長は作家の菊池寛。1947年に永田雅一が社長に就任しています。
＜「羅生門」タイトル＞
＜「斬る」タイトル＞
私の年代では三隅研次、増村保造、市川崑、池広一夫などの監督作品をリアルタイムで鑑賞、市川雷蔵、勝新太郎、田宮二郎、若尾文子、叶順子などの名優が煌びやかに演じていました。
邦画初のビスタビジョン「地獄花」（伊藤大輔監督）、70ミリ映画「釈迦」（三隅研次監督）は三の輪銀座商店街（現・ジョイフル三の輪）にあった「三の輪映画劇場」（東京都荒川区）で鑑賞しました。
ビスタビジョン方式は画質が良い反面、カメラが大型化するなど機材等の費用が掛かり、昭和３２年の「地獄花」から昭和３３年の「氷壁」（増村保造監督）まで１０作品を製作し、以降「雪の渡り鳥」（加戸敏監督）からシネマスコープ方式の「大映スコープ」に変更しています。
<大映ビスタビジョン・ロゴ＞
＜スーパーテクニラマ７０方式ロゴ＞
「三の輪映画劇場」は70ミリ上映ではなくシネスコ版でした。
カツライスこと勝新太郎・市川雷蔵のヒーローものや特撮時代劇「大魔神」（安田公義監督）を鑑賞した映画館「日暮里金美館」（東京都荒川区）も思い出深い。
＜「座頭市物語（三隅研次監督）＞
撮影・宮川 一夫のキャメラも然ることながら、プログラム・ピクチュアで大映京都の伝統を引き継ぐ森田富士郎のキャメラも良かった。「大魔神」の撮影でキャメラマンとしての最高の栄誉である三浦賞を受賞しています。
＜森田富士郎＞
高度な技術力があった大映、最盛期にはひと月に８本を超える映画を製作し、作品総数は1500作品を超えますが、1971年に倒産しています。
大映・永田雅一（社長）の映画に生きた人生を書いた単行本「ラッパと呼ばれた男 映画プロデューサー永田雅一」（キネマ旬報社・鈴木晰也・著）が興味深い。
キネマ旬報に連載されたものを書籍化した本です。
＜単行本「ラッパと呼ばれた男 映画プロデューサー永田雅一」＞
＜単行本「ラッパと呼ばれた男 映画プロデューサー永田雅一」目次＞
4K化された大映の名作を劇場の大スクリーンで味わう感動！
「大映4K映画祭」全28作品を劇場で観る事は無理ですが、今から公開が楽しみです。
地元、千葉ニュータウンのシネコンでも上映して欲しい。
＜「気高い孤高の女」とキャッチコピーが書かれた京マチ子版ポスター＞
＜「しなやかで媚びない女」とキャッチコピーが書かれた山本富士子版ポスター＞
＜「豪快で繊細な男」とキャッチコピーが書かれた勝新太郎版ポスター＞
「大映4K映画祭」と連動企画の「大映創立８０周年記念映画祭」も開催されます。
次期4K化候補の傑作揃いです。
以下は過去にアメブロ投稿した大映映画。
ご訪問ください。
みんな傑作揃い。
「大悪党」ドキドキ感のクライムサスペンス映画（増村保造監督作品）
https://ameblo.jp/sinekon/entry-12702843384.html?frm=theme
「蛇娘と白髪魔」初めて映画化された“楳図かずお”の世界を語る
https://ameblo.jp/sinekon/entry-12674279323.html?frm=theme
「黒の試走車」白井佳夫氏が解説
https://ameblo.jp/sinekon/entry-12672242013.html?frm=theme
昨日消えた男(１９６４年・大映映画）
https://ameblo.jp/sinekon/entry-10831791202.html?frm=theme
過去のアメブロ投稿
「三の輪映画劇場」があった
ジョイフル三の輪 （三の輪銀座）
https://ameblo.jp/sinekon/entry-10970184771.html
荻 昌弘 解説「大映映画40年」＜YouTubeより＞
https://www.youtube.com/watch?v=FQqHBHyWTx4
文中、敬称略としました。ご容赦ください。
【大映名作映画ＤＶＤ】