。+°:*.氷花.*:°+。 -HiKa- -9ページ目

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あなたにどうか、
とどいてほしい、
わたしのこころ。


子どものころ、飛びだす絵本がだいすきだった

でも、姉のおさがりでいっぱい本はあるなれど、飛びだす絵本は1冊もなかった

憧憬れがあった
読みたいとおもった


…いま、甥はいろいろな絵本をもらっている

くだものを貼りつける絵本、音が鳴る絵本、ぴらぴらと、なかみのなかみをめくる絵本…

いまの子どもって、めぐまれているんだな。
でも、どうしても手にはいらない憧憬れの逸るきもちも、同時にわからないんだろうな。

どちらがいいのかは、本人のかんがえかたしだい

1月4日。朝の9時過ぎ。
まだあるはずだ、とスーパーの帰りにちかくの神社に寄る。

たおれた母は、自分でおみくじをひかなかった。
まいとしおみくじを、少女のように胸ふくらませてひいていた母。でも今年は、ひけない。

代わりに母は、姉におみくじをひいてもらうようたのんだ。

姉がひいたおみくじは…吉。母がひいていたときは、ふしぎなくらい、おかしなくらい、いつも、大吉だったのに。

そんなはずはない。そんなはずはない。
母が自分でひかなかったからだ。だからわたしは
(この手はわたしの手ではありません。母の手です)
母の手です…だから、どうか大吉を。

もっかい、ずるだけどおみくじをひいた。

結果は…中吉。
やはりだめか…

ざんねんだったけれど、かくしたくなくて、そのおみくじを母にわたした。
「もうひいてもらったのよ」「知ってるよ。でも、吉だったんでしょう。こんどは、中吉ですこしはましだから」


…母は、なかみを読んで、「ほんとだ、書いてあることは変わらないけれど、すこしやわらかくなってる」

じわじわと、うれしそうに微笑んだ。

女性の恩師に。去年は送れていたアドレスなのに、メールが返ってくる
あせる。メッセを送っても、返ってくる

住所は変わっていない。クリスマスカードは届いた

ながらくペンを走らせていなくて、ペンだこがきえた指で、痛みながらも、ペンを走らせてく
だんだん、どんどん、字が雑になる。それでも、書いてく

書いてすぐ、あしたが待ちきれなくて、夜遅く、コンビニに行って切手を買って、貼ってポストに投函した

ああ。このせっぱつまったかんじ。なんだかなつかしい曲を念いだす…


    「帰る夜道に自転車走らせて 熱い吐息に想いをよぎらせた」
    「“すきだすきだすきだ”スキダと書いた手紙」
    「読んだあとにほほえみながら きみがくれたことばは」

I LOVE YOU」…

ウェンディはネヴァーランドに行く。ピーターパンに魅せられて。

ピーターパンにふりまわされて、ときに弟に言うように怒ったり叱ったり。日々はたのしく過ぎていく。

けれど、なつかしい家にもどってきたら、ピーターパンはなかなか、またむかえにはきてくれなかった。

日々は過ぎていく。過ぎていく…

「ウェンディ!」。開け放たれた窓。ようやくきてくれたピーターパン。
ウェンディはいそいで服を着がえる。あのころの服がきつい。でも知られてはならない。ネヴァーランドは、子どもだけの国。おとなになりかけているなんて、言えない。

また家にもどってきたら、また、ピーターパンは、むかえにきてくれなかった…


「ウェンディ!」開け放たれた窓。ようやくきてくれたピーターパンは、ウェンディを起こす。けれど…

それは、おおきくなったウェンディが生んだ子ども。

ピーターパンは、その子を連れていった。


ウェンディをおきざりにして。

わたしは愛をしたことがあるだろうか

親、きょうだい、恋人…

彼らをほんとうに、愛しただろうか。


愛と執着のちがいすら、いつも惑うのに。

世界にひとつだけの花 ひとりひとりちがう種をもつ」
「その花を咲かせることだけに いっしょうけんめいになればいい」…


でもね。わたしはね。この曲が発表されるまえから、おもっていたの。

70数億も、これからふえるだろうそれいじょうも、花の種類なんて ない。
神さまだって、そんなにそんなにたくさんの花を つくれないだろう

わたしはおもう
ひとは、世界にひとつだけの花「たば」

父親の遺伝子がひとつの花。
母親の遺伝子がまたひとつの、花。

父親のそのまた両親、母親のそのまた両親、そのまた両親、両親、という名まえの先祖…

くみあわせたら、それは
世界にひとつだけの そのひとだけの 花たば。

また これからの1年、あらたな花たばたちが生まれることだろう


それらの花たばよ、うつくしく咲き誇れ
いのちのかぎりに、うつくしく 咲き誇れ

近所のバス停のまえに、魚屋さんがある
ちょっととおくのスーパーに行くために、信号をわたってバス停まえに飛びこんだら

「いらっしゃーい!」
「いらっしゃーい!」

年末かきいれどきのみのアルバイトだろうか、魚屋のまえで若いひとたちがいきおいよくあいさつしてくれた。さわやかできもちがいい。

彼らをすりぬけ、バスを待っていたら、ふと、奥から店主だろうか、年配のおじさんが入口にやってきて、彼らに話しかけた
「きょうは暑いな!」

ぎょっとする

バス停にならんでいるひとたちは、コートやマフラー、てぶくろ、いわずもがなだ

でもおじさんは長ズボンだけど、そでは二の腕までまくっている

おじさんはほんとうに暑いんだろう、それだけがんばっているんだろう、いっしょうけんめいなんだろう、
だから暑いんだろう、


がんばってるって、とても暑い。…熱い。

わたしはたぶん、ひとりで生きていく

心配だけど でも心配しなくても いいかもしれない


神さまは わたしがひとりででも生きられるように 勁くしてくれる
神さまは わたしをみている
神さまは わたしがひとりでも わたしに孤独を かんじさせない

きっとこんな 火の点くような孤独さえも よろこびにかえてくれる

少女のころは恋にあこがれて、恋いじょうにたいせつなものなんてあるのか おもいもしなかったけれど


恋よりたいせつなものはある。


ひとによってちがうとおもうけれど、

それは 仕事だったり ともだちだったり
それとも
わが子だったり…


わたしにとってたいせつなもの…
それはキヲク。


あなたにとって、たいせつなものは なんですか?

あなたと撮った写真
あなたはもう、捨ててしまったかしら

でもわたしはもっている
わたしは捨てはしない

わたしは捨てはしない

あなたがとりこぼしていくすべてのものを
わたしは拾いあつめる

わたしは拾いあつめ拾い継いでこれからずっと
生きていく