
姉夫婦の家は、わたしの家から5分ほどのところにある
わたしは母に
会いに、姉の家を 訪う
「ちょっと買いものしてくるから、そのあいだこの子のことみてて」
姉に甥のめんどうをたのまれる。「ええー。できるかなー」訊くと、「自分の遊びにむちゅうになってるから、だいじょうぶ」
姉がいなくなる。甥はたしかに自分で遊んでいる
しばらくすると…
とたとたと、おぼつかない足どりで、わたしのところにやってきた
なに? わけがわからない。なにかを期待しているようだけど、わからないから、甥のうしろにまわる
甥がわたしをおいかける。わたしはうしろにまわる。くりかえす。まわる、まわる…
目がまわった
そばにあるふとんに、ばた、とたおれると、甥の手に絵本がにぎられていることに 気がついた。本を読んでほしかったのか!
いつもは「ママしかすきじゃない」と、わたしのことなんて、みむきもしないのに。
にわかにかわいくおもえて、絵本を手にとる
こどもちゃれんじの5月号。季節がちがうけれど、まだ2歳に満たない甥には関係ない
「こいのぼり~。ほら、なんどでもはがせるシールだよー。はってみよ~」
わたしがシールをはがして甥の手につけると、甥はすきなところにシールをはる
1冊読み終わった。よし、やすもう
ところが、こんどは6月号をもってきた
「かえる、かえる、ぴょ~ん!! こぉーんなにあがったよ~!」
読み終わる。裏表紙をみせて、終わったよとおしえると、
足音、とたとた…
…5月号ではないの!
…けっきょく姉がもどってくるまで1時間ちょっと、ずっと ずっと 5月号と6月号の絵本を 交互に読みつづけた
かわいいけどしんどい。しんどいけどかわいい
わたしにも子どもがいたら、こんなきぶんになったのかな。…