★★★⭐︎⭐︎

プロ野球界の名将、星野仙一と仰木彬。

昭和世代にとっては、当時の記憶も蘇って、面白い記事だった。

選手達を支配していた彼らの「怖さ」を掘り起こした上で、暴力的な要素が許されない今の時代、その「怖さ」を出せない状況でも彼らは名将であり得るのか、と。

結論としては、彼らのもつ人心掌握の力と環境に対応できる柔軟さとか、きっと大丈夫だろう、と。

ま、悪くは書かないわな(笑)。

自分としては、今の時代でも「怖さ」は必要と考えるが、暴力的なものではなく、求めるのは「静かな怖さ」。

★★★★★

前作「爆弾」と同様に、面白くて一気に引き込まれた … が、前作の方が引き込まれ度は強かったな。

被告人 スズキタゴサク

104号法廷を占拠・籠城事件を起こした柴咲奏多の明晰さに翻弄される警察、そこにスズキの怪物ぶりが絡んでいき、それらを類家が対峙して解きほどいていく。

事件の真相はあっさりな感があったが、警察と犯人とスズキの応酬はとても読み応えがあった。

★★★★★

何より、題名が上手いな。
興味をそそられて、読んでみたくなる。

別荘地に集まった4組の家族と関係者たち。
社交的に振舞う一方で、それぞれに秘めたものがあって、それらが絡みあって…と。

殺人事件の謎解きと、それぞれの人間関係の紐解きがうまく混じり合っていて、一気に読みたくなった。

ただ、最後まで読んだあとで読み返したときに、「あー、あれはそういうことだったのか」と思えるようなセリフが幾つかあったら、もっと厚みのある話になるのでは?
… などと、素人目線で思ってみたりした。



★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

日立製作所会長が書かれているのだが、読み物としてはあまり…。

で、ほぼ飛ばし読み。

カンパニー制からBU制への移行なんかは、ものすごく興味深いのだが、サラッと触れている程度。

それだけでも本一冊分ぐらいのドラマがあったかと思うのだが。

残念でした。

★★★★⭐︎

勤め先を定年退職したら、絶対に行ってみたいイタリア。
いまから予習しておくのも悪くない(笑)

陽気、オシャレ、ナンパ男、パスタ、ピザ、なイメージだが、その内側にある国民性を少し感じることができた。


・イタリア人のすごいところは、無謀な計画を立てるが、それがダメだったときの対応能力と、驚異の粘り腰を持っているところである。… 少々のことではひるまない、このしぶとさこそがイタリア最大の武器である。

・法令を順守するが、順守しない人には怒り非常に無慈悲なフランスと、法令を守らないが、守らない人にも寛容で、十分に対応できるイタリア。

・個性を伸ばす教育ということがよく議論されるが、それはある意味欠点を許容する寛容な教育であるのかもしれない。イタリアがたまに輩出しさるとんでもない天才を見るにつけ、やはり欠点と個性は紙一重なのだとの思いを強くする。

・イタリアの食卓は多義的な意味を持っているから食事の時間が長くなるだけで、別に彼らがゆっくりと食べているわけではない。… ゆっくり食事をするのではなく、ゆっくり食卓に居座っていりだけのことなのである。

・ヨーロッパのレストランは舞台なので、食卓の見た目も非常に大切で、そこで食事をしている客は、同時にほかの客に見られている役者でもあるのである。