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大河ドラマで源平合戦を描いていることもあり、久しぶりに司馬さんの作品を読みたくなったこともあって、本作2回目となった。
三谷さんも大河ドラマの脚本を書く上で読んで、この文に目がとまったな、と思えるような箇所がいくつもあり面白い。
三谷さんがこの先をどう描いていくか、という楽しみにも繋がる。
・平家は、伊勢平氏のころから白子浦を商港にして対宗貿易をさかんに行ない … 伊勢だけでなく、播磨、備前といった瀬戸内海沿岸の国守になり、海港をにぎり、海賊を掌握し、貿易の巨利を占めている。… 平家の天下は、興るべくして興った天下である。
源氏の産業は農耕と牧畜で、義朝の経済力などは乏しいものだった。
・頼朝にすれば、まず関東で王国をつくりたい。関東を奥州のごとく独立させることであった。不合理な公家支配の律令国家から独立し、別の土地所有体系をつくりたい。関東の地主どもにそれへの希望と期待があったればこそそれら豪族は、源氏・平氏を問わず、頼朝を盟主として押しあげたのである。頼朝はその支持者の要望にこたえねばならない。
しかし頼朝とは系列のちがいすぎる義経の頭脳にはそのことが理解できなかった。この若者の発想はつねに情緒であった。
(亡父の讐をうつ。それがなにをおいてもやるべきことではあるまいか)
