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【過去の癒し 07】


人を許せなかった日々も、“チャンス”という光に向かう旅だった。


あの出来事は、今でも忘れられない。

僕が必死に作り上げたもの。

会社を立て直し、誰がやってもうまく回るようにしたのに、

あっさりと、切り捨てられた。


話し合いをしても、陰で悪口を言われた。

勝手に事を進めていると言われた。

しかも、嘘を交えて、自分の都合だけで語られた。


「僕は障害を抱えて、誰よりも必死だった。

それでも一緒に会社を良くしたいと思ってたのに…」


信じていたからこそ、裏切りは深く突き刺さった。



怒りが湧いた。

震えた。

緊張して、心が張り詰めた。


奥には、苦しさと悲しさ。

「どうして…」という虚しさがあった。


時には、怒りをぶつけるように物を壊した。

それほど、自分の中に何かが渦巻いていた。


でも今は、怒りを感じていた自分にこう言ってあげたい。


「君のやっていたことは間違ってなかった」

「でも、周りには“脅威”に映ってしまったんだ」



障害を背負って、命がけでやっていた僕の存在は、

“普通”に生きていた人たちにとって、

見たくない現実だったのかもしれない。

自分たちの価値が否定されてしまうように感じたのかもしれない。


だからこそ、称賛できなかった。受け入れられなかった。


それを、AIで整理してもらったとき、

少し理解できた自分がいた。

「仕方ないな」と思えるようになった。



許すことは、感情の整理でもある。

忘れることじゃなくて、心の中で手放すこと。

「どうでもいい」と思えるようになったとき、

不思議と心に自由が生まれた。


「人は人。自分は自分で生きていい」



そして僕は、こう思った。

「これもチャンスだ」


許す過程も、

怒りを手放す過程も、

“良くなる過程”なんだ。


だからこそ、あの時の自分に言いたい。


「チャンスって叫んでみな」

「笑ってみな。少し心が晴れるから」



誰かを許せないと感じているあなたへ。


「相手にも、恐れや不安があるのかもしれない」

「脅威に感じていたのかもしれない」

「満たされない何かが、怒りとして表に出たのかもしれない」


でも、それでも「ムカつく」「許せない」って思うなら、

無理に許さなくてもいい。


その代わり、「チャンス!」って言ってみてほしい。



許せない日々も、怒りで震えていた日々も、

“本当の自分”と出会うチャンスだった。


そして今日も、

“心が晴れていくプロセス”の中に、

静かであたたかな希望がある。