2周目は幸せになります⑥
ウンスが驚愕したのは、
あの気まづいランチから二日しか経っていないというのに再びイ氏から連絡が入った。
「チェ社長が帰国致しまして」
「だから、何ですか？」
「・・・も、もう一度会って頂きたいのです」
「遠くからこっそりとで良いと言っていましたよね？何故また会わなくてはならないんです？」
すっかり自分の事も見つかってしまった。だとすると最初に話して来た契約内容と違うではないか？
ウンスがそう言うとイ氏はごもっともですと言葉を返して来た。だが、だからといってこの男が引き下がるつもりが無いのもウンスにはわかっている。
渋々話を聞くと、
どうやらチェヨンは最近はロボットの様に決まった事だけをし、
ただ自宅に帰る。
皆が見ている前では決して物を食べない、
飲まない。
――という事だった。
「以前一度だけですが空港に向かう際、何者かに襲撃されそうになりまして・・・」
「えー？」
「それは、能力の持ち主の親族による逆恨みでしたが・・・」
「・・・色々大変ね」
「だ、だから余計にだとは思います・・・」
―――だから余計に？
意味がわからないんだけど？
後に続く
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