2周目は幸せになります⑤
仁川空港近くのハイクラスホテルの中にある小洒落たレストランに来るまで車の中では、イ氏は疎かチェヨンもウンスも一切話す事は無かった。
重苦しい空気が漂う空間で目的地まで車を動かした運転手を褒めてやりたい。
ウンスは反対にいるチェヨンを見ずに窓の外流れる景色を見ながらそれだけを考えていた。
やはり彼のスーツは寸分の狂いもなく採寸され、彼の為だけの服なのだと思える程のデザインと素材だとわかった。きっと有名テーラーがあちこち世界を飛び回っているであろう彼の事を考え、通気性や動き安さを配慮した逸品なのかもしれない。
――だから、何?
確かに。
速攻浮かんだ結論に“その通りですね”と自ら返し、すぐそんな想像を頭から追い出した。
だが、多分彼はコチラを見ている。
――本当に、止めて欲しい。
微かにだが視線を感じ、ウンスは余計窓の外を凝視したのだった。
後に続く
△△△△△△△
😺ポチリとお願いします✨🐥
にほんブログ村
🦌🦅🦮🐧🦊🐈🐥~🎤🎶ツアー中❣️