ジグザグ◇(11) | ー常永久ーシンイ二次創作

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ジグザグ(11)





大人しくなったヨンだったが手はずっとウンスの手を掴んでいて離してと目を向け、動きが止まってしまった。

「あれ?それ・・・」
ヨンの左薬指には指輪があり、顔を上げヨンを見ると眉を下げていた。

「休みの日や病院の外では付けているんだ・・・それに今日みたいな日にも・・・」
彼女が気付いたかどうかは謎だが、敢えてユジンに見せる為に付けて来ていた。


『ヨン先輩、この間指輪をはめてないとウンス先輩怒ってましたよ?』

この一週間の間にキムが教えてくれた。
それも避ける理由に入っていたのだろうか?
キムの言葉に焦りもしたが、自分の見えない所でウンスがそんなに怒っていた事が嬉しかった。それはちゃんとヨンを意識しているという証拠でもあるのだ。
だからどうしてもウンスの為に何かしたかったのに。

「・・・俺だけでは上手くいかなかった。すまない」
しかしウンスは苦笑してしまう。
「私の事ばかり心配して・・・」
ずっとヨンはそうだった。
今も何時もより疲れきった瞳でウンスを見ている彼を見て思わず頬を撫でたくなってしまう。

「ウンスの夢だったクリニックが・・・」
「・・・まだわからないわ。それにヨンがいなくなるよりは・・ッ?!」
ヨンにいきなり抱き締められウンスは驚き、目をキョロキョロした後ついチラリと父親を見てしまう。

「・・・私だってヨンがいなかったら、今まで3年間も経営出来なかったわよ?ずっとヨンに助けられていたのだから・・・」
「・・・ウンス」
ぎゅうぎゅうと強い力で抱き締められ、ウンスが流石に苦しいと背中を叩くと渋々と離れていく。
ヨンは父親に向き、ウンスをチラリと見た後父親に頭を下げた。
「力を貸して下さい」
「え?」
父親は驚き、ヨンを見つめてしまう。

大学生の頃からあまり親と関わろうとしなかったヨンは何の考えがあったのか、チェ家の会社を継ぐ為の経済学では無く医学部に進んでいった。
最初はチェ家に対する反抗だと思っていたのだが。

「義理弟は今病院に入院しているんだ。なのに、君にここを教えるというのは何かあるのかね?」
オーナーは入院していたのか。
ウンスはそれは知らず少し驚いたが、数日前のオーナーとの電話での会話を話した。
まだ終わってなかったウンスとヨンのお見合い。自分が行く気があるのなら場所を教えると言われウンスは、お願いしますと頼んだのだった。


「・・・失礼な事だとはわかっています」
ウンスも頭を下げて来て父親は前の二人をジッと見つめていたが、ふぅとため息を吐いた。
息子があそこまでなりふり構わず女性を掴み止めるのも、そしてあんなに騒がしいのも初めて見た。元々の性格を親の前では隠していたのだろうか。


「・・・何か二人の間で事情がありそうだね。わかった。後日話を聞くとしよう」

そう言うと少し話をし、父親は去って行ってしまった。



・・・後日か。やはりチェ家にも行かないといけないのね。

ウンスがため息を吐くとヨンが見下ろして来た。

「・・・ウンスの事は自分だけの力で助けたかった」
機械やアクセサリー、道具等お金で買う物は簡単だ。しかし今回はまだ知名度も実績も足りない事をヨンは思い知らされた。
「助けるねぇー・・・もうっ」
ウンスは握られている手を握り返し力を入れたが、女性の力では大して痛くも無い。・・・でも少しは怒っているのだろうか?
その顔をヨンはただ見つめていた。
「ヨンのは全部相談無しじゃない。どうして私に聞かないの?」
「ウンス・・・」
「助けるとはそういう事よ?」
ヨンの助けがこれからも必要になる。
もしかしたらずっと・・・。
だったら二人で決めていきたいと考えるのが普通だろう。

「・・・オーナーも、今度は二人で来なさいって」
これからのクリニックの話もあるのかもしれない。
ヨンの顔色が少し曇ってしまう。

「・・・もう一度、あの会社に頼んでみるよ」
「私も一緒に行くわ。私が経営しているのだから」

ユジン親子がさっさと帰ってしまった段階でヨンとの関係もわからなくなってしまった。ウンスが行っても無理かもしれない。
しかし自分でも何とかしなければ。



「・・・さてと。ヨンどうする?」
「は?」

どうするとは?

「さっき言ったお見合いよ」
「・・・は?」
「今してしまっても良いんだけどねぇ」

ニヤリと笑うウンスを見ていたが、ヨンは首を横に振った。
「しない。帰る」
「え?」

するとの返事を予想していたのだが、ヨンはぶんぶんと首を振る。
「ウンスとお見合い?何を聞くんだ?」
「・・・趣味とか、休みの日はとか、・・・あぁ、好きな映画とか―」
「聞かなくてもそんな事は全部知ってるのに?」

「・・・・・」


・・・・確かに。いや、そうではなく。
そういえば・・・。

ウンスの頭の中にはずっと疑問に思っていた事があった。

「・・・そういえば、聞きたかったんだけど」
「何?」
「・・・ヨンは何時から私を気にしていたの?」
大学生時代に先にヨンから話し掛けられた記憶があった。
何故?

するとヨンはパチパチと瞬きをして、直ぐ目を逸らしてしまった。

「・・・あ〜、うん。あ~。・・・ウンスは知らないか・・・」


「・・・何がよ?」






(12)に続く
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・・・大学生て色々あるから・・・。
腹立つ案件では無いけどねぇ。