「変わらないこと」が安心だった時期が、私にもあった。
同じ考え方、同じやり方、同じリズム。
それを守っていれば、大きく失敗することはない気がしていた。

でもいつからか、変わらないはずの自分に小さな違和感が溜まっていった。

無理をしているわけではないのに疲れる。
間違っていない選択をしているはずなのに、息苦しい。
その感覚は、「もっと頑張れ」という合図ではなく、アップデートの時期が来ているというサインだったのだと思う。


自分をアップデートするというと、
何か新しい目標を掲げたり、
劇的に変わったりするイメージがある。
でも実際はもっと地味で静かな作業だった。

もう合わなくなった考え方を手放す。
以前は正解だった基準を、そっと下げる。
「こうあるべき」を疑ってみる。

それだけで、暮らしの重さはずいぶん変わった。

アップデートを怖く感じるのは、
今までの自分を否定するような気がするからかもしれない。
でも実際は逆で、その時々の自分が最善を尽くしてきたからこそ、次の形へ移れるのだと思う。


変わることは失敗ではない。
ブレでもない。
環境や年齢、心と体の変化に合わせて、
今の自分に合う形へ調整することだ。

これからもきっとまた、違和感は生まれる。
そのたびに、私は自分を少しずつ更新していくのだと思う。

自分をアップデートすることを恐れない。
それは、今までの自分を大切にしながら、
これからの自分に場所を空けてあげる、
そんな選択なのだと思っている。