お金があるかどうかと、
「今日は大丈夫」と思えるかどうかは、
必ずしも同じではない。

残高を見て不安になる日もある。
先のことを考え出すと、
心が落ち着かなくなる日もある。

それでも不思議と、
お金がなくても
「今日は大丈夫だな」と思える日がある。



それはたぶん、
何かが足りている日。

朝、無理に急がずに済んだ日。
家にあるものでごはんが作れた日。
誰にも評価されなくても、
一日を静かに終えられそうな日。

特別な出来事はなくても、
心があまり外に引っ張られていない日。

「もっとあったら安心なのに」
「これじゃ足りない」
そんな声が、
今日は少し遠くにある。

低収入で暮らしていると、
どうしても
「足りないもの」に目が向きやすくなる。

でも、お金がなくても大丈夫だと思える日は、
不思議と足りているもののほうが、ちゃんと見えている。

時間。
静けさ。
自分のペース。

それらは、
今すぐ増やせるものではないけれど、
失わないでいられるものでもある。

低コストで暮らすというのは、
不安を消すことではなく、
「今日は大丈夫」と思える条件を、
少しずつ自分の中に増やしていくこと
なのかもしれない。

今日は、
お金のことを考えなくて済んだ瞬間を、
ひとつ思い出してみよう。

それだけで、
この一日は、もう少し静かになる。