今回は、私が手放した棚や引き出しの奥に溜まっていた食料品のストックのお話。
乾麺、缶詰、レトルト、調味料。
「あると安心」という気持ちで少しずつ増やしていったものが、気づけば把握できない量になっていた。

ストックが多いことは、きちんと暮らしている証拠のように思っていた。
いざという時に困らないように、切らさないように。
そんな思いが、買い物のたびに同じものをかごに入れさせていたのだと思う。

でも、棚の中はいつもぎゅうぎゅうで、
何がどれだけあるのか分からなくなっていった。
奥から賞味期限の近いものが出てきて、
慌てて使うことも多々あった。
「備えているはずなのに、なぜか落ち着かない」
その違和感が、ずっと残っていた。


ある日、食料品のストックをすべて出して並べてみた。
同じものがいくつもあり、存在を忘れていたものも多かった。
安心のために持っていたはずなのに、管理できない量は、いつの間にか負担になっていた。

少しずつ数を減らし、
「これだけあれば大丈夫」という量を決めた。
足りなければ買いに行けばいい。
そう思えたとき、肩の力がふっと抜けた。


ストックが減った棚は、見渡しやすくなり、

使う順番も分かりやすくなった。

買い物の回数が減ったわけではないけれど、無駄な重複はなくなった。
何より、「足りなくなるかもしれない」という不安が少し静かになった。


多すぎたストックを手放して気づいたのは、

私が溜め込んでいたのは食料品だけではなく、

先の心配だったのかもしれない、ということ。今の暮らしを信じて、必要な分だけ持つ。

それだけで、台所はずいぶん軽くなったにっこり