新人講師が優れた授業を行うためには、ただ教科内容を理解しているだけでは不十分です。生徒にとってわかりやすく、興味を引き、学びの意欲を喚起する授業を実現するには、「授業の型」を体得し、自分自身の中で再現できるようになる必要があります。そしてそのためには、「一流の授業」を多く見て学び、模擬授業を繰り返すことが不可欠です。
まず強調したいのは、「教え方を見せる」ことの重要性です。特に新人の段階では、指導経験が浅く、自らの授業スタイルが確立していないことがほとんどです。そのため、最初に接する授業の質が、その後の講師としてのスタンダードを形作ることになります。一流の講師による授業を直接見て学ぶ機会を多く設けることは、講師としての土台を作るうえで極めて重要です。
さらに、その「見る」体験を単なる受動的な観察で終わらせず、模擬授業という形で能動的な実践に移すことが必要です。一流の講師の授業を真似ることから始め、模倣を通じて基本の型を体得していきます。模擬授業は繰り返せば繰り返すほど、自らの指導技術として身についていくものであり、授業のクオリティはその積み重ねに比例します。
そして、忘れてはならないのが「準備」の大切さです。授業は、事前の準備にどれだけ時間をかけたかによって、その質が決まります。授業1:準備3の割合、すなわち60分の授業に対して180分の準備を要するという基準は、非常に納得のいくものです。授業で扱う内容の理解、教材の作成、発問の計画、進行の流れ、生徒の反応の予測など、授業という舞台を成功させるためには、綿密なリハーサルと準備が不可欠です。
模擬授業の段階でいかに準備を重ねたか――それを日常の授業でも同じようにできるかどうかが、講師としての成長の分かれ道となります。「準備にかけた時間の分だけ授業は磨かれる」、この姿勢を新人のうちから徹底することが、将来の一流講師への道につながるのです。
したがって、新人講師には「一流を見る」「模倣から始める」「徹底的に準備する」という三つの柱を中心に育成を行うことが最も効果的であり、そのサイクルを実直に繰り返すことが、結果として講師自身の成長にもつながると確信しています。
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