どこ鉄163 〜こんなの当てられるか | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。どこ野鉄夫です。

もう1月も終わりですね。



今回も壮絶な格闘をしましたので、気楽にご覧ください。



まずは、加瀬さんからの1枚。

(を覚えておいて下さい)

雨模様の駅。

ホームに書かれた乗車位置案内はJR東日本のもの。


黄色といえば中央・総武線の各駅停車がまず思い浮かぶところですが、あの電車はこんな郊外まで行かない。


他に、首都圏で黄色のラインカラーは、、

(乗換路線図アプリより)

総武本線が黄色。



問題写真の後方に小高い丘が見えた点からも房総半島は有力、ということで捜索を進めましたが、

惜しいっ!(横芝駅)


うーむ!(八街駅)



総武本線完了、黄色のラインカラーつながりで北関東の両毛線へも。

北関東には小高い丘はないか…(岩舟駅)

思ってたより難しいな!



次々と恐ろしい写真たちが届くなかで、やむなく放置する時間が多くなってしまいました。




その恐ろしい写真の筆頭が、きみさんから投入されたこちら。

極悪にも程があります。


「バレそうなものを排除したらこの画角に成り果てた」ようですが!

さすがにこれだけでは無理と即答し、送られてきた2枚目がこちら↓

…何も改善されてない…


気になる点といえば、階段の下が古いレールの鉄骨であること、階段に石のような模様が描かれていることのみ。



こんな要素だけで当てられるのか……?



階段下でまず思い浮かんだのは山手線の高田馬場駅。

この駅をよく利用していた頃、あの黄色いところに頭をぶつけないよう気をつけたものです。色は違ってたかも知れないけど昔から緩衝材が巻かれてましたね。


しかし残念ながら様子が違う。



階段の模様を炙り出すべく検索開始。

階段のあの部分「けこみ」あるいは「けあげ」と呼ぶのらしいのですが、とにかく家が強い。



駅の階段もチラホラ出てきますが、石の模様が描かれたものは出て来ず。

ダメだこりゃ。



こんな階段ドアップの写真だけで、どうしろと!


などとブツクサ言いながら写真を拡大していると。

鉄骨の隙間から、乗車位置案内のカラーを発見! 

…水色か…??ようやく見つけたどこ鉄要素!!!



水色のラインカラーといえば京浜東北線。

先ほどの山手線と同じく古くからの路線。

こんな古めかしいレールの階段もあるはず!


もう一つ気になるのがホームドアが無さそうであること。


京浜東北線にはホームドア設置が進んでいる。

調査。

なるほど……意外な駅がまだ設置されてないんだな!


とにかく京浜東北線を徹底調査開始。

特に怪しいと思った鶯谷駅。

しかし階段がホームの端だった!



というか階段をあんな構図で撮った写真なんかほとんど見つからない!


エスカレーターが併設された階段も多いし、複数設置されている階段全ての写真があるとも限らない。



苦労しながら京浜東北線全線捜索完了、当たりなし。

もちろん全部の階段を探しきれた自信なんてない、取りこぼしもあるだろう。



山手線や京浜東北線に乗る機会があるとつい階段下ジッと視線を集中させる日々を過ごしながら、次第に敗色が濃厚になってきます。

車窓から見えた瞬間「あーっ!」と思った田端駅も、

付け根側の構造が違う…そもそも田端駅はホームドアの設置が2021年…さすがにそこまで寝かせた写真ではないだろう…うーむ!



他に青系のラインカラーといえば、横須賀線。

(乗換路線図アプリより)

横須賀線も歴史ある路線だから、ありうる。



まずは終点の久里浜側から。

あれっ?

横須賀線なのにホームの表記が黄色なのか。。



……ん?



あの背景……



加瀬さんのコレしゃないか???



↓↓↓

横須賀線・久里浜駅、全然違う駅を探している最中に確保!!!



いやータナボタタナボタ!



常時30枚前後の写真を抱えていると、こういう事もあるんだな!

何の自慢にもならん!




さて気持ちを切り替え、極悪写真の捜索を継続。

横須賀線から総武快速線へ入り、君津駅まで行っても捕まえることができず。



ここまで数多の駅の階段を見てきたけど、問題写真のように「最初の数段が浮いているような」構造の駅はほとんど見つからない。



幾度にわたる放置を経て、10ヶ月を迎えた最近。



ずっと未解決フォルダに居座り続ける階段を眺めていると、いっその事京浜東北線を全線実地調査に行ってしまおうかという気持ちが芽生えてきます。


こんな写真を机上の捜索だけで当てられるほうがおかしい。



実際に現地で、階段をつぶさに見ていけば見つかるんじゃないか?



ただし京浜東北線は大宮〜大船の全線で80キロを越える距離がある。1日かけて駅の階段を探すためだけに乗り降りを繰り返してSUKAだったら、目も当てられない。


誰も気にしないのは重々承知として、こんなどうでもいい理由のためだけに電車に乗るのが恥ずかしいという自意識も過剰に芽生えてくる。



せめて「この駅が怪しい」という予感だけでももう少し高めてから、出掛けることにしよう。


般若のような顔で写真を拡大。

トイレとエスカレーターの案内?あまり参考にはならない。


赤で強調された文字。


おそらく「こちらの階段からは○○線には乗り換えができません」

「○○出口には出られません」

そのような案内だろう。


すなわち複数の出口があったり、乗り換え用階段と出口の階段が別々にあるような駅ではないか。



最初のほうにも見たデータから、改めて洗い出し。


南浦和、東十条、鶯谷、浜松町、田町、、と徹底的に調べていくなかで積もるのは「ここでは無さそうだ」という後ろ向きの確信ばかり。



横須賀線・総武快速線も改めて捜索、

そのまま内房線も徹底的に。



小湊鐵道との乗り換え駅である五井駅。

あーーーっ!!!!階段下に鉄骨!!!!

ホームの表記も青!!!



これはっ!



懸命に探し出した表側からの写真は、

塞がっている。何故?


とにかく問題写真の階段では無さそうだ、、、

かなりの落胆。



常磐線も念のため捜索、徒労の積み重ね。


数十枚に1枚の割合しかない階段の画像を見てはガッカリ、それを振り切って次の駅への繰り返し。(土浦駅)



また今までの失敗と同じような捜索になってしまってるな……ともかく実際に出掛けるだけの確信が、どうしても持てない。



今回もダメか、、と諦めつつ、藁にもすがる思いで何度目かの語句検索。

関係のない画像ばかりの海を、ひたすら底へ。



日本海溝ばりに深いところまで画面を送り続けてきたある一瞬。

あーーっ!!!


石模様の階段!!!!!!



まるで関係ない画像群の中に、ついに出てきたっ!!!!!



すかさずページへ。

来た。ついに来た。


高崎駅……そうか、SLが走っているから、石炭を模した模様になっていた、そういう事か!!!



…高崎駅に集まるラインカラーは高崎線のオレンジと両毛線のイエローは分かるけど、青なんてあったっけ?

なんと上越線が青!…これは抜かっていたっ…



それでは大変お待たせしました、元の写真↓


ついに、ようやく、やっと探し出した写真↓

これだーーっ!!!!


やはり「乗り換えできません」案内だった!



こっちの極悪写真は、


最初の数段が浮いているところをキャッチ。

これを探すのに、どれだけ苦労したことか。



というわけでJR高崎駅、結局のところ検索だけで何とか確保!



いやー厳しい問題だった!



なお、きみさんはSL列車に乗ってピザを食べに行かれていたようです。



そりゃよかったですね!!!!!!!!




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今回は以上です。



ともかく、闇雲に京浜東北線に乗りに行って途方にくれなくてよかったと思っております。



ではまた!

次の写真へ行こう。