どこ鉄90 〜遠くの瞬殺と近くの迷走 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。



とうとう12月、早いものですね。



先週は芦原健介監督の映画「マニブスの種」チームの皆様と、広島こわい映画祭・神戸インディペンデント映画祭に参加してきました。


たくさんの素敵な映画や人と出会うことができ、全てが新鮮で楽しい時間でした。



きっかけを作ってくれたアシケン監督をはじめ、マニブスチームの皆様、出会った全ての皆様、そして映画祭を開催してくださったスタッフの皆様、本当にありがとうございました。


またあのような場に立てるよう、がんばります。




そして年末の出演舞台『赤目』のオンライン稽古も着々と進んでおりまして、最近までよくあった週4休みデフォルトのんびりタイムはどこへ消えたのかなという感じになって参りましたが、チクチクと書き進めていたこちらをやっていきましょう。





まずは大学時代の野球サークル仲間・大屋将志さんから久しぶりの1枚。どこ鉄第1号以来の写真をくれました。嬉しい。

お!珍しい車両が3つ並んでいる。



これは新幹線の高速試験に使われていた車両たちでしょう。現在の新幹線の高速性・静寂性・安全性の高さは、この車両たちで集めたデータが礎となっているんですね。ありがたい事です。




で、彼らはたしか米原(滋賀県)のほうに保存してあったような……




いちおう検索でチェック。

ウム、まさにこれだな。




すかさず現地へ。

完璧な6文字。ヨシ。




では元の写真↓

わ!すごい虹!



探し出した写真↓

JR米原駅付近にある鉄道総研風洞技術センター、一瞬で確保。




それにしても見事な虹でしたね。最初車両しか見てなくて本気で気づきませんでした。鉄道の事になると視野が狭くなっていけない。



マサシさん曰く「車内がざわついたので慌てて撮りました」との事ですが、確かにあれは撮りたくなりますね。

そして、ちょうど展示車両のところに虹が架かるとは、何かの思し召しでしょう(おそらく車両がなかったら絶望的な途中の景色)。




ちなみに先日同じ場所を通りかかったので撮ってみた写真↓

…新幹線からだと遠かった。






続きまして、演劇仲間で長い付き合いのハマカワフミエさんからお初の投稿。Twitterで繋がった瞬間に投下されました。

すぐ「普通に地名出ちゃってるかも」と送られてきましたが、そんなものは見る必要がありません。

(あとで探しても見つからなかった気がします)





とにかく「駅の中の線路跡が、扉の外へ出たところで途切れている」それだけで充分。




「わかるかなー?」と言われても、その語感はフリにしか聞こえない。既に僕の手は最北端に飛んでおります。




ここだ。

駅舎から飛び出る車止め。ここだ。




元の写真↓


一発で仕留めた写真↓

JR宗谷本線・稚内(わっかない)駅、日本最北端の駅を一瞬で確保。




おそらく思いがけない解答の早さに「行ったことあるの?」と聞かれましたがもちろん行ったことなどございません。





知っているのです。





(この後のLINEマシンガントークで判明したのが、次の舞台の役の雰囲気を掴むためだけに自費で稚内まで行ったということ。ハマカワさんの魂と行動力に驚愕、尊敬。すごいわ)




こちらの舞台でヒロイン役をされるようです。

皆様もよろしければ。






お次は日下さんからの1枚。

さすがの端正な構図。


平野部にまっすぐ延びる線路。

駅構造は2面3線か……ベンチの感じがどうもJR東日本感を醸し出しています。



停止位置目標(線路の間に立っている数字)が青枠なことから、茨城県以北の常磐線かとも思ったんですが、常磐線は長いので大変。



他にヒントは転がっていないか……左下のほうを拡大した時。

転がっていたっ!



B.B.BASE。



房総・バイシクル・ベース

自転車を積み込んで、房総半島の風光明媚な場所まで連れていってくれるサイクリスト向けの列車です。



運行範囲を見てみよう。

なるほど、名前のとおり房総半島を網羅しているんだな。



そして問題写真で「←GATE」と書かれていたという事は、この地図に記載されている駅=おそらくサイクリストが乗り降りできる拠点駅という事だろう。




けっこうたくさんあるけど、どこから探そうかな…………(クジ引きの気分)





まずは佐原(さわら)から行こう!




特に理由はありません。あえて言えば地図の神様・伊能忠敬殿の御出身地だからというくらい。




では元の写真↓



一発目で引いた写真↓

JR成田線・佐原駅、磐石の確保。




日下さん「早い……写真撮ってるとこ見てました?」


鉄「はい、ちょうど跨線橋の上で画角に熱中している後ろを通り過ぎたもので(嘘)」





改めて、皆様いつも写真をありがとうございます!






さらに前回に続き、ひろえさんからもう1枚。

ほう、気になる文字情報がいっぱい(ゴクリ)。

ゴミ箱のデザインが見たことない感じだな…。




しかしまずは、容赦なく左端の文字を拡大。

NANTO……南都銀行。銀行の支店がホームにあるんだな。


さすがに支店名までは判読できず。(できないくらいが丁度いい)




検索。

ほう、奈良県。





じゃあ近鉄か。





奈良県における鉄道事情は、JRより近鉄のほうがはるかに路線網も本数も充実している、というのが(鉄道オタク的な)実情です。




念のため近鉄のゴミ箱を確認。

ヨシ。


(こんな検索でもちゃんと画像が出てきてくれてありがとうございます)




次に容赦なく確認するのはこちらの看板。



検索。


メジャーすぎる苗字なので関東や岐阜県の不動産屋なども出てきましたが、俄然注目したのはこちら。



橿原(かしはら)市。




まさに近鉄の、超重要駅がある市です。




この不動産屋を、超重要駅の近くで探してみよう。

あった。




では元の写真↓



見つけ出した写真↓

ゴミ箱の位置とか細かいところは違うけれども、ホーム下の黄色や銀行・階段・エレベーターの配置は完璧。



近鉄・大和八木駅の橿原線ホーム、一直線に確保。




この大和八木(やまとやぎ)駅は、総距離500キロを越える日本最大の私鉄・近鉄において3大ジャンクションのうち1つと言える超重要駅なのです。




近鉄3大ジャンクションとは。



すなわち大和八木・大和西大寺・伊勢中川。




ああ並べただけで興奮する。





ま、3大ジャンクションというのは僕が今勝手に名付けたんですがね、異論はないと思います。

とにかくこの重要駅に行ったことが羨ましい!





(今のくだり、どうにか共感してくれる人がいる事を信じています)





さて、ここまでは一発で仕留めた写真をお送りしてきましたが、ラスト1枚は苦労しました。



おなじみ中山さんからの挑戦状。

相変わらず限定された画角。


トリミングを施してあるのか、画面の圧縮具合?が独特で距離感や線路の幅が掴みづらい。




とにかく一番の注目点はこちら。

車両が写っている。



だが分からない……!



最初に仮定したのは、我らが京王7000系。

ボディ側面に、いくつかのスジが入っています。



これはステンレス車体を補強するために入れる、ビードと呼ばれる筋。(工法としてビードプレス加工と言ったりします)




〜久しぶりのコラム〜

昔のステンレス車体は、当時の最新技術でありメリットも大きかった(軽量・塗装が不要)ものの、それまで使われてきた鋼製車体より強度が出なかったため、さまざまな補強がされてきました。



初期のステンレス車体で有名な営団地下鉄3000系↓

前面下部や側面にびっしり入っている筋はコルゲートと呼ばれるものです。凹凸を作ることで強度を保っているんですね。(トタン屋根のイメージ)



そこから先ほどのビードという処理が一般的になり(ちょっとシンプルになった)、



現在では技術が進歩し強度も上がってきたので、山手線E235系のように↓

筋の入っていないスッキリとした車体も増えています。(写真はすべてWikipediaより)





さて、京王7000系と仮定したものの、、、

こんな駅、京王にあったかな??

(筆者京王沿線在住歴20年鉄道マニア)



・駅構造はおそらく2面2線の対向式ホーム。

・覆い被さるような建物がありそう。

・駅ホームからしばらく先に踏切。



見える要素としてはこんな感じだけど、

もしかすると見えていない右側が島式ホームになっている2面3線の駅か?とも考え、とにかく一番怪しいと思った飛田給駅。

踏切が近かったか!



京王線捜索完了、何事もなく敗北。




うーむ。

よく見ると、京王のような青帯は入ってないか…というか逆光で帯の色も判断が難しい!



線路沿いには緑があるんだな…そこそこ郊外の駅か?



次に仮定したのが、東武10030系。

うむ、いいビードだ。



東武鉄道で上記の要素に該当しそうな駅をバーッと捜索、何の収穫もなく敗北。




クーッ!次!



そうだ、東急9000系・1000系があったな!

ウム。やはりいいビードだ!



問題写真拡大↓

…色合い的にも良い感じか…?下の帯が見えない気もするけどそういう都合の悪い事は考えないでおこう!




さて東急9000系が運用されているのは、大井町線。



ちょっとした郊外を走っていて、踏切もある路線。



…これは脈ありだぞ!!!




勢いこんで捜索開始。


上を東横線がクロスする(=駅構造が覆い被さる)自由が丘駅でボルテージは最高潮。



↓↓↓

うう、夜だし踏切が近い………




全線捜索まさかの敗北。





……今度こそ本命だと思ったのに……!




今まで「これだ!」と思った駅は、ことごとく踏切がホームすぐ横だったんだよな…この微妙な距離感の踏切は全然見つからないぞ…?




ここからさらに迷走が加速、柱についている白丸を調べようとしたり(敗北)、



西武6000系のセンもいちおう見ておこうと調べたり↓

ビードだけで車両を次々見つけてくる俺もたいがいだけど…でも青いもんな…(案の定敗北)




うーむ、どこか見落とした場所があるのか、まだ気づいていない路線なのか……




しばらく考えた末、やはり一番怪しかった東急大井町線の感触が諦められないので、改めてじっくりと捜索。



東急池上線とクロスする(大井町線が上)旗の台駅に差し掛かった時。

ん……?


下を通っている池上線、駅のホームから先に大井町線の高架が覆っていて、その先に踏切があるぞ…?



そうか…大井町線ばかり注目していて盲点だったか……!!




では元の写真↓


やっと辿り着いた写真↓

信号機下の白丸・微妙に離れた踏切・線路脇の緑も一致。


旗の台駅・池上線ホーム、長い迷走の末どうにか確保!!




…これは本当にお恥ずかしい、僕の知識不足なのですが、

池上線を走っているのは、てっきり緑帯の1000系だと思っていたのです。



なので、


いくら反射してるとはいえ、この帯が緑なわけは無いだろうと。



実際は上の検索のとおり赤帯(原型のまま)の車両がまだまだ走っていることは、知りませんでした。


(緑の1000系は、おもに池上線の隣りの東急多摩川線で多く運用されているようです)




うう、また池上線で苦労した……前々から東急は危険とか偉そうに言っておきながら、実は池上線にはほとんど乗ったことがない未熟さがまざまざと出ました!悔しい!




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



今回は以上です。




結局また細かすぎて伝わらないどこ鉄になってしまったかな……




深刻な鉄道マニアは、一般的な基準が全く分かりません




楽しんで頂けていたら幸いです。





ではまた!