「食養」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、
‘毎日の食事によって病気を予防し、治療しよう’
というものです。
食養の基本的な考え方の一つに、
陰陽調和というものがあります。
東洋には古くから万物は陰陽よりなるという哲学があり、
自然界のあらゆるものは、陰と陽に分けられる。
月は陰で太陽は陽。曇りや雨は陰で、晴れは陽。
冬が陰で、夏が陽。女性が陰で、男性が陽。
陰だから悪いわけでもなく、
陽だからいいというわけでもありません。
陰と陽が調和することによって自然の秩序が保たれる
これが陰陽の考え方です。
これを食べものに当てはめ、
あらゆるミネラル成分の中で
カリウム元素とナトリウム元素に着目し、
カリウムが多く含まれるものを陰性とし、
ナトリウムが多く含まれるものを陽性と定義しました。
カリウムが多い陰性の食べものは、
からだを緩める働きがあります。
血管や腸管を緩め、からだを冷やします。
一方、ナトリウムが多い陽性の食べものは、
からだを締める働きがあります。
血管や腸管を締め、からだを温めます。
陰陽調和とは、このバランスを保つことによって
健康を維持できるという考えです。
食べものの陰陽を知らないまま、
「血をさらさらにする」「血管を太くする」
といった宣伝文句を鵜呑みにして、
テレビや雑誌で取り上げられた食品ばかりを集中的に食べていたら、
からだが陰性か陽性のどちらかに偏り過ぎてしまい、
健康のために意識して摂っていたはずが、
逆に体調を崩してしまいます。
では、身の回りの食べものがそれぞれどんな働きをもっているのか、
次回の記事にて挙げていきたいと思います。