世界中で、牛乳の摂取量が最も多い国はノルウェーです。
ところが、ノルウェーの骨折率が日本の5倍であることは
意外と知られていません。
戦後の昭和33年(1958年)から学校給食に牛乳が導入されて以来、
子どもたちの骨が脆弱化し、昔の子どもに比べて
骨折や虫歯が増えている事実は否定できません。
牛乳ばかりでなく、肉や卵など動物性たんぱく質を摂りすぎると、
ミネラルのバランスが崩れて骨が弱くなるというのは
血液生化学の定説です。
では、何を摂ればよいのか。
骨を丈夫にするには、
カルシウムとマグネシウムの摂取比率を
2:1に保つのがもっとも望ましいと言われています。
マグネシウムを多く含んだ食べものである、
ごま・煮干し・のり・昆布・ひじき・あずき・いんげん
などの摂り方が大幅に減ってきていることが、
現代人の骨を弱くしていることに繋がります。
日本ではこうしたことを知らされぬまま、
老いも若きも牛乳を、カルシウムイオン水を、
またカルシウム強化食品やサプリメントを
一生懸命に摂っています。
まずは、骨を丈夫にしようと思ったら、牛乳に頼らないこと。
牛乳は100gで約100mgのカルシウムを含んでいますが、
小松菜なら100g中に290mgで3倍、
昆布なら7倍、わかめが9倍、ひじきは14倍、
煮干しなら22倍です。
食品の中でカルシウムの王様は牛乳ではなく、
これらの本来日本人が昔から食してきたものなのです。
まずは、気づくこと。
50、60代になって骨を丈夫にしようと思って
毎日牛乳を飲むという無駄な努力をしないよう、
正しい健康法を身に付けていきましょう。