願通 | 激流五鱗書+
GWに何を撒く
キビナゴかオキアミか
少し悩んだが
やはり小豆島での
真鯛狙い最終戦に決めた。

沢山の夢と希望を乗せ
朝日丸は一路東を目指す。

最終戦の舞台は
岬の少し奥にある離れ磯

「ハナスバ」
釣り師達はそう呼ぶ。

最終戦だからこそ
とにかく型
それだけに拘りたい。
もちろん
針もハリスも強くした。
が、しかし
朝一からこれでは

少し不安になる。
と言いつつも
絶対に諦めない。
棒ウキを本流際に入れ
引き込まれる潮に噛ます。
長尺のウキが潮を捉え、
仕掛けが馴染むと同時に
スプールから
ラインが弾け飛んだ。

竿を信じ
糸は出さず
溜めだけで浮かす。

納得サイズが出た。
強烈な竿引き当たりからは
想像出来ない針掛り

皮一枚
チヌ竿だから獲れた。
その真鯛をクーラーに入れ
ほっと一息付く。
目を沖にやると
潮はまだある。
すぐに撃つ。
綺麗にウキが消し込まれた。

重量感は無いが
良く引いた。

雄だった。
これを機に潮が変わり
魚の色も変わる。

連発でチヌが喰う。
棒ウキは感度が良すぎて
つい早合わせになる。

これも皮一枚
口切れであろう針外れも
たまに有った。
それでも、
釣れた魚より
釣った魚の方が嬉しい。
最終戦の迎えが来た。

清々しい気持ちで
竿を納めた。

最後だからこそ
持ち帰りは

真鯛65㎝~とチヌを
少しだけ多めに。
撮影後に
改めてサイズを計る。
磯では65㎝だったが

帰宅後は63㎝
今シーズンの小豆島
最後の最後に願いが通じた。

これにて
小豆島真鯛は終了
また長い一年が始まる。

