柴田トヨさんの詩は、情景がまぶたの裏に浮かんでくるようなリアルな表現で描かれています。
まるでそこにいっしょにいるかのような感覚にも陥ります。
言葉の感覚が鋭いし、言葉に新鮮な心の響きもあります。
ぼくはこれを読んだ時、ココロがうるうるときました。
34P「思い出 Ⅰ
子どもが 授かったことを 告げた時
あなたは「ほんとうか 嬉しい 俺はこれから 真面目になって 働くからな」
そう 答えてくれた
肩を並べて 桜並木の下を 帰ったあの日
私の 一番 幸福だった日」
彼女の立場になって考えると痛いほどその気持ちが分かります。
106P「どんなにひとりぼっちでさびしくても考えるようにしています。
『人生、いつだってこれから。だれにも朝はなからずやってくる』って。」
そのとおり!
頑張ります!
<目次>
母
目を閉じて
生きる力
倅に
風や日射しが
溶けてゆく
私
返事
先生に
自分に ほか
★1911年6月26日、栃木市に生まれる。裕福な米穀商の一人娘だったが、10代の頃に家が傾き、料理屋などへ奉公に出る。
33歳のとき、調理師の柴田曳吉と結婚。翌年、健一を授かる。
曳吉とは1992年、死別。以来、宇都宮市内で一人暮らしを続けた。
90歳を過ぎてから詩作を始め、産経新聞などに投稿を続ける。
2010年3月に初詩集『くじけないで』を上梓し、168万部を超えるベストセラーに(2013年9月現在)。
2013年1月20日、老衰のため101歳で死去









