充実した人生を送るために、先人たちの含蓄ある言葉を日々の生活に取り入れ、身体に染み込ませるようにして活かしていきたいと常々思っている。
ジェームズ・アレンの成功哲学は、デール・カーネギー、ナポレオン・ヒル、スティーブン・コヴィーなど、多くの自己啓発家に影響を与えたと言われる。
アレンは「引き寄せの法則」の源流に位置づけられる人物であり、
「心の中の思いが行いとなり、人生を形づくる。成功と幸福を望むなら、邪念を捨て、清らかな心を保たなければならない」
という考え方を思想の基盤としている。
その思想は、キリスト教や仏教の影響を受け、道徳観には儒教的な要素も見られる。
とくに、旧約聖書の一節である
「人間は心の中で思っている通りの存在になる」
という言葉が中心に据えられている。
本書の中で、こころに刺さり、こころに響いた言葉をいくつか取り上げたい。
〇57 逆境をバネにして奮起する
同じ逆境に遭遇しても、心の持ち方が命運を分ける。
逆境をバネにできれば恩恵を受けられるが、逆境に打ちのめされれば不幸な人生となる。
逆境は「試練」ではなく「転機」として捉える姿勢が大切だと感じた。
〇82 失敗は最高の教師である
失敗しても絶望する必要はない。そこには上達のきっかけが潜んでいる。
失敗ほど貴重な経験はなく、速やかに教訓を与えてくれる。
災難に見える出来事の中に良いものを見いだせる人は、失敗を踏み台として飛躍し、成功へと近づくことができる。
「失敗=損失」ではなく「学びの源泉」と捉える姿勢が印象的だった。
〇122 早起きは幸福の源である
早起きする人は時間的にも精神的にも余裕があり、急ぐ必要がない。
冷静さを保ち、何事も手際よく成し遂げることができる。
早起きという素晴らしい習慣は、一日の終わりに達成感・充実感・幸福感をもたらす。
私自身、早朝の静かな時間帯に心が整う感覚があり、深く共感した。
■目次
1 毎日をよく生きる
2 利他の心を持つ
3 心を磨く
4 成長を遂げるために努力する
5 思いを正しく選ぶ
6 勤勉に働く
7 自分の人生を創造する
8 よい思いで心を満たす
9 心の平安を保つ
10 目的に向かって進む
■著者紹介
ジェームズ・アレン(1864–1912)
イギリスの哲学者・作家・詩人。
15歳で父を失い、家計を支えるために学校を退学して工場で働く。
38歳で職を辞し、家族と片田舎に移住して自給自足の生活を送りながら著述に専念。
47歳で亡くなるまでに19冊の著作を残した。
弓場隆さん
翻訳家。
【No2103】人生はあなたの思い通りになる ジェームズ・アレン 弓場隆/編訳 ディスカヴァー・トゥエンティワン(2025/12)
