外的な要因は、どれだけ願っても自分の思い通りにはならないことが多い。一方で、内的な要因は自分の考え方や姿勢しだいで変えられる部分が大きい。本書では、人生後半をより軽やかに生きるために、この「内的な要因」に目を向ける大切さが繰り返し語られている。
■ 32ページ ルール10「幸運よりも幸福を求めていこう」
誰しも「幸運」や「幸福」を求める。しかし、著者はこの二つを明確に区別している。
幸運(ラッキー)とは、外的な要因によってもたらされるもの。
宝くじが当たる、思いがけず良い話が舞い込む、実力以上の試験に合格するなど、自分ではコントロールできない出来事だ。
一方で、幸福(ハッピー)は内的な要因に根ざすもの。
自分の力や選択によって得られ、自分の心が満たされる状態を指す。
健康でいること、好きな人と過ごす時間、美味しいものを美味しいと感じられること、今やっていることに満足感を覚えること、人に喜んでもらえることなど、日常の中にある小さな充実が幸福をつくる。
要するに、幸運は「降ってくるもの」、幸福は「自ら育てるもの」。
似ているようで、ラッキーとハッピーはまったく違う。
だからこそ、残りの人生では「自分の手で得られる幸福」を意識して積み重ねていきたい。
■ 194ページ 家族とも「淡交」がいい
「ある程度の距離を置いたほうが、関係は長続きする」。
これは友人関係だけでなく、家族にも当てはまると著者は言う。
「淡交」とは、文字通り“淡い交わり”。
大切な人だからこそ、べったりと密着するのではなく、適度な距離を保ちながら付き合うことを指す。
家族は近い存在であるがゆえに、常に至近距離で接していると、どうしても相手の嫌な部分が目につき、しんどくなることがある。
だからこそ、距離を置くことで、むしろ関係が健やかに保たれる。
親しい間柄ほど、この「淡交」の姿勢が心を軽くしてくれるのかもしれない。
■ 目次
まえがき
1章 やりたいことだけする生き方
2章 サラリーマン生活からの卒業と新生活の工夫
3章 「働く」を楽しむ
4章 今だからできる挑戦
5章 好かれるオッサンになる
6章 一生持てる学びと遊び
7章 「老い」とのつき合い方
8章 家族と社会に遺すもの
あとがき
■ 著者紹介
古川裕倫さん
1954年生まれ。早稲田大学商学部卒業後、三井物産に23年間勤務。ロサンゼルス、ニューヨークに通算10年駐在。2000年から07年までホリプロ取締役。現在は一般社団法人彩志義塾代表理事、情報技術開発株式会社社外取締役。企業風土改革コンサルタント、マインド研修講師としても活動。
【No2037】あたりまえだけどなかなかできない60歳からのルール 古川裕倫 明日香出版社(2018/01)
