真梨さんのいつもの“イヤミス”よりも、やや抑えめの印象だった。
顔を隠した70代の女・頼子が、困窮した生活や波乱に満ちた人生を語る動画――その胡散臭さがどうにも鼻につく。
その「頼子チャンネル」に魅せられたのが、法律事務所で働く高幡莉々子。
頼子が投げ銭で稼いでいることに強い違和感を覚え、旺盛な好奇心のまま行動に移す。
すると、次々に現れる“頼子”たち、そして次々に死んでいく人々。
さらに、推し活のように頼子へ執心する猪又千栄子という女も登場する。
タナカという女を探して辿り着いた先は複雑に見えるが、読み進めるほどに少しずつ真相が形を帯びてくる。
そして最後に「そう来たか」と思わせるオチが待っていた。
目次
序章
1章 湘南マリーナコーポ
2章 タナカさん
3章 汚部屋
4章 自白
5章 最後の頼子
後日談
