【No2001】射精責任 ガブリエル・ブレア 村井理子 太田出版(2023/07) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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赤い表紙と大きく書かれた「射精責任」という言葉に、まず度肝を抜かれた。読み進めるうちに、これまでの読書経験の中でもそう多くはない“発見”に出会ってしまった。

 

著者が警句のように放つ「射精責任」という概念は、結果として私の身体にまで衝撃を与える一冊となった。

本書は、望まない妊娠の原因は無責任な射精にある、そして男性は責任ある射精をしなければならないという明確なメッセージを掲げる性教育書である。

 

女性の卵子が受精可能なのは月に24時間だけである一方、精子は腟内で最長5日間生き続ける。排卵はコントロールできないのに、射精はコントロールできる。にもかかわらず、妊娠に対する責任は常に女性が負わされてきた。女性は妊娠した瞬間から途中退場ができない。

 

本書の核となる問い――

「男性は女性の身体、健康、社会的地位、仕事、経済的基盤、二人の関係、そして命さえ危険に晒してまで、たった数分の“より気持ちいい”ためにコンドームなしの性行為を求めるのか?」 

――は、真正面から答えるべき問いとして成立していると感じた。

 

男性が日常的に行っている射精という行為が、女性にとっては人生を左右する重大事になりうる。その構造を本書は非常にわかりやすく示している。

男性の意識改革を促すガイドブックであり、男性の性行動に関する啓発書としても位置づけられるだろう。

 

著者は繰り返し述べる。

望まない妊娠の原因は100%男性にある。 

本書は、望まない妊娠や中絶を減らすために、男性に何ができるのかを説得的に書き記した一冊であった。

 

目次

はじめに すべて男性にかかっているのです

男性の生殖能力は女性の50倍

精子は最長5日間生き続ける

女性の排卵時期は予測できない ほか

解説 齋藤圭介

訳者あとがき 村井理子

 

著者紹介

ガブリエル・ブレア 

起業家・ブロガー。2006年開設のWebサイト「DesignMom.co」の創設者。同サイトはタイム誌の「ウェブサイト・オブ・ザ・イヤー」に選出され、ウォールストリートジャーナル誌などからも高く評価されている。オンラインコンテンツ・クリエイター向け大型会議「Alt Summit」の創設者でもある。

村井理子 

翻訳家・エッセイスト。静岡県生まれ。

 

これまで妊娠の負担は女性に偏っていると感じていたが、男性側の行為に焦点を当てた視点は初めてで、自分の考え方の甘さに気づかされた。また、射精という行為が、女性の人生を左右しうる重大な要素であることを、初めて真正面から考えた。

(内容の是非ではなく、読んだときの衝撃を残しておきたくて書きました。)