恩田陸 | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

老舗居酒屋を継ぐことになった三代目が、二代目から突きつけられた“奇妙な条件”。

表題作「跡継ぎの条件」をはじめ、古いアーケードの飲み屋、どこにでもある居酒屋、地方都市の隠れた名店など――ごく普通の場所に潜む“かすかな異界”を描いた短編集。

酒を片手にふらりと迷い込んだ先で、ふっと背筋を撫でるような寒気。

明確な恐怖ではないのに、どこか落ち着かない。

そんな“日常のすぐ隣にある闇”を、恩田陸らしい筆致でじわりと立ち上げていく。

人間の心理の奥に潜む怖さの描き方が絶妙で、読んでいるこちらの感覚までも、そっと揺らされるようだった。

 

目次と各編の印象(一部)

一、跡継ぎの条件

静かな店の奥に、代々受け継がれてきた“見えない掟”が息づいているようだった。

二、夜のお告げ

夢と現実の境目が曖昧になり、何かが近づいてくる“予兆のような不安”が胸に残る。

三、昭和94年の横丁

時間がゆっくりとねじれ、過去と現在が重なり合うような奇妙な感覚に包まれる。

ほか

あとがき

特別編 ムーン・リヴァー

 

著者紹介

恩田陸さん

1992年『六番目の小夜子』でデビュー。

2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞・本屋大賞。

2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞。

2017年『蜜蜂と遠雷』で直木賞・本屋大賞を受賞。