【No1937】罪と罪 堂場瞬一 河出書房新社(2025/09) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

堂場瞬一の犯罪小説。

今回は、彼にとって少し異色に感じられる短編集だった。

 

罪がちりばめられていた。

最後に収められた「消えない目」が強く印象に残った。

けっして命の危険が迫るわけではない。

ただ、いつ終わるとも知れない監視の視線を、一生涯浴び続けることになる。

その想像だけで胸が押しつぶされるような重苦しさが広がる。

読者もまた、気が滅入るほどの真剣さに引き込まれていく。

これこそ、恐ろしい復讐の形だと思った。

そして物語は、読後の余韻を楽しむべきかのように、読者の想像を広げられる余白を残して終わっていった。

 

収録作品

• 褒められた男

• ある後悔

• バイアス

• 暗い復讐

• 連鎖反応

• 家業

• 推さない

• コンビ

• 神の手

• 再起の日

• 逆襲

• 消えない目

 

著者プロフィール

堂場瞬一さん

1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で小説すばる新人賞を受賞。

警察小説、スポーツ小説など幅広いジャンルで活躍し、多彩な作品を世に送り出している。