コメの価格高騰は、消費者の生活を直撃する大きな出来事となった。
令和の「コメ騒動」の主因は、需要と供給の均衡が崩れたことにあると考えられた。
コメをめぐる課題は、後継者不足や食料自給の問題にとどまらず、農村というコミュニティの維持、国土の開発・保全、さらには文化・社会・経済といった広範な領域にまで及んでいる。これらは一朝一夕に解決できるものではない。
だからこそ、国・都道府県・市町村・土地改良区など多様な関係団体を巻き込み、丁寧な議論と持続的な対策を積み重ねていくことが不可欠だと感じた。
<目次>
はじめに 「令和のコメ騒動」はコメ農業の地殻変動の前兆なのか
序章 ドキュメント「令和のコメ騒動」
第1部 「令和のコメ騒動」は、こうして発生した(「令和のコメ騒動」は、どの程度の問題か、「令和のコメ騒動」が発生した真の原因とは、「令和のコメ騒動」の犯人説は正しいか、令和7年産の見通し/令和4年~6年産で需給バランスが崩れた原因)
第2部 今日までのコメの生産と消費、コメ政策の歩み(減少する水田面積・コメ需要、戦後~1990年頃までのコメ政策、GATTウルグアイ・ラウンド以降の日本の農業、現在のコメ政策と、その評価)
第3部 日本のコメの「確かなミライ」を描く(日本の農業・コメ生産の厳しい見通し、食料安全保障の考え方、維持すべきコメ自給、コメ農業を守るために必要なコスト、日本人が日本のコメを食べ続けるために)
おわりに
稲垣公雄さん
滋賀県生まれ。京都大学経済学部経営学科卒。1990年、三菱総合研究所入社。これまでに、関西センター長、ものづくり事業革新センター長、経営イノベーション本部副本部長として事業会社・金融機関などのコンサルティングに従事。2021年より食農分野担当本部長、24年10月より研究理事/フェロー。現在は、企業経営戦略・農業政策に関する研究提言、農業分野を中心に社会課題解決を実現する企業・経営体や行政組織の事業改革、事業創出に取り組む。
