災害は他人ごとではありません。
被害規模が大きいので、被災地以外にも日本全体に大きな影響が出ます。
2038年に南海トラフ巨大地震が起こることが予想されています。
しかしながら、「誰も考えないし、誰も責任を取らない」日本だと。
「日本人が将来の危機に対して本気で対策をとろうとしないのは、嫌いなことを考えようとしないから」
養老孟司さんから心から心配しているメッセージをひしひしと受け取りました。
江戸幕府が大政奉還する前や、平安時代の貴族政治に終わりをつげ平家による武家政治へと変わる直前には、大きな地震や台風などの自然災害があったそうです。
154P 歴史の大転換期を迎える可能性は十分ある
アトキンソン まさに歴史の転換期に天変地異があり、といったところでしょうか。世界に目を転じても、隆盛を極めた国が、巨大地震や津波、洪水、火山の噴火などの自然災害によって衰退していった例はいくらでもあります。
養老 そうした歴史に鑑みても、日本が南海トラフ、あるいはそれに前後して発生するかもしれない首都直下、富士山噴火、台風などの「複合災害」を経て、大転換期を迎える可能性は十分に考えられますね。
<目次>
まえがき
第一章 2038年、南海トラフ地震が起こる 尾池和夫×養老孟司(高知の縁、まず「地球を知る」ことが大切ほか)
第二章 被災のシミュレーションと復興ビジョン 廣井悠×養老孟司(南海トラフで想定される被害、建物の倒壊より、買い控えのほうが企業倒産につながる?ほか)
第三章 巨大地震後の日本経済 デービッド・アトキンソン×養老孟司(なぜ日本から離れなかったのか、日本には「事前対応」という発想がない?ほか)
第四章 復興後、自然環境はどう変化するのか 永幡嘉之×養老孟司(虫を通して四国の成り立ちが見える、虫が減っている理由は、人間にはわからないほか)
養老孟司さん
1937年、鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。95年、東京大学医学部教授を退官し、同大学名誉教授に。89年、『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞
