十人以上が次々に死んでいく。
伝説の殺人鬼フジコの周辺は、読者も含め、運命的のように多くの関係者が惹きつけられた。
ぼくにはなのだけれども、この「エピローグ」を読んでもなにかキナ臭く良く分からない不可解な終わり方であった。
『殺人鬼フジコの衝動』などこれまでのフジコ関連で描かれた小説をまた読み返してみると「あれはこうだった、これはこういう意味だった」等という風にして、物語が重層に繋がってきてやっと腑に落ちてくるのではないかと思われた。
殺人鬼フジコシリーズは、イヤミスではすごく面白い小説集だった。
<目次>
プロローグ
第一条から第十条
エピローグ
真梨幸子さん
1964年宮崎県生まれ。2005年『孤虫症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。11年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』が大ヒット。その続編『インタビュー・イン・セル殺人鬼フジコの真実』も話題になり、シリーズ累計70万部を突破した。嫉妬や執着など生々しく描かれる複雑な人間心理や、最後の最後まで気が抜けない驚きの展開に、中毒になる読者が増えている
