人は、幸せになるために生きているものだと感じとりました。
生物学的には、幸せになるために、生存本能や生殖本能などを活性化させて死を遠ざけるようにし死なないようにすることだそうです。
幸せになるため、ひとつにはワクワクドキドキ感が持てればよい。
そのほか、時間を忘れて没頭することがありました。
ぼくには幸いにも、ヨガや、ラジオ体操、コーヒーを入れているときなどの日常があります。
156P ヒトはなぜ科学をするのか
発見に伴う感動と、その発見までの過程で味わうワクワクドキドキ感は、時間を忘れさせます。技術の開発もそうです。何か新しいものを作っている時には、時間を忘れて没頭してしまいます。つまり、死からの距離が遠く感じるのです。ヒトはなぜ科学をするのかというと、ズバリそれが「幸せ」だからです。
44P 生き物の「幸せ」を「死からの距離が保てている状態」と定義しました。その距離感を大きくするもの、つまり死なないようにするものの実態は、生存本能と生殖本能です。個体として、社会性の生きものの場合は集団として「子孫を残す」までは、これらの本能が死なないように守ります。そういう答えない集団が生き残って来られたのです。これら二つの本能は、生物学的な「幸せ」の基礎ということになります。
幸せになろう、命が有限だからこそ楽しもう!
165P 不死化で幸せになれるか
なぜなら、死なないと死からの距離を取ることができない。つまり「幸せ」になれないからです。ヒトは死ぬからこそ有限な人生を幸せに楽しもうと思うのです。
<目次>
はじめに
第1章 進化から見た生きものの幸せ
第2章 ヒトの幸せとは一体何か?
第3章 「幸せ」は遺伝子に刻まれている
第4章 なぜヒトは「幸せ」になれないのか?
第5章 テクノロジーはヒトを「幸せ」にするのか?
第6章 「幸せ」になるために―生物学的幸福論
まとめと、おわりに
小林武彦さん
1963年生まれ。神奈川県出身。九州大学大学院修了(理学博士)。基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授(生命動態研究センターゲノム再生研究分野)。日本遺伝学会会長、生物科学学会連合代表などを歴任。日本学術会議会員(基礎生物学委員会委員長)など。ゲノムの再生による生命の連続性維持機構を解き明かすべく日夜研究に励む。地元の伊豆、箱根、富士山の自然をこよなく愛する
