【No1561】新・世界から戦争がなくならない本当の理由 池上 彰 祥伝社(2024/03) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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我々一人ひとりが戦争について考えながらページを次々と捲ることができる良本。

血で血を洗う過ちをなぜ繰り返すのか?

世界で戦争がなぜ無くならないのか?

歴史から学ぶことの大切さを再認識しました。

102P 戦争が戦争を生む「負」の連鎖をいかに断ち切るか

戦争の成功体験が次の戦争を招くだけでなく、「もう戦争は懲り懲りだ」と反省しても、それがまた次の戦争の引き金になる。それが、この79年間の世界でした。

過ちを繰返すという過ちをしているのです。

では、戦争が戦争を生んでしまう悪循環を断ち切るには、まずは自分たちの過去としっかり向き合うことが大事でしょう。戦争の教訓を将来に活かすには、歴史に学ぶしかありません。戦争の理由を知ることで、私たちは未来を変えていけるのです。

 

戦争の終わり方とは?

これも歴史から学ぶ方法のひとつです。

ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルとハマスの戦闘です。

池上さんは、世界を巻き込むような第三次世界大戦にはならないし局地的な戦いになるだろうとの諸情勢を根拠にした説明がありました。

対岸の火事ではないと思われますが、この件を歴史から学ぶとすれば、現在、西欧の方面で行われているこの二つの戦いは、お互いの消耗後にやっと終わるであろうかと推測されます。

85P 戦争の終わり方

戦争はどのようなときに泊まり、終わるのか。

歴史を振り返れば、朝鮮戦争のようにどちらの国もへとへとになり、「もうこれ以上どうしようもない」状態になって、戦争の停止・終わりを告げることが少なくありません。日本も日露戦争において、国家も国民も疲弊していました。

当事国が消耗し切らなければ戦争は終わらない。悲しいかな、これが現実です。

 

 <目次>

新まえがき――やはり戦争が起きてしまった

新章 世界で戦争が起こった理由

 1ロシア・ウクライナ戦争

 2イスラエルとハマスの戦い

 3第三次世界大戦の可能性

第1章 なぜ世界から戦争はなくならないのか

第2章 日本は本当に「平和」なのか?―「平和国家」の光と影

第3章 アメリカは同じ過ちを繰り返す―「戦勝国」の失敗の歴史

第4章 東西冷戦―実は今まで続いていた

第5章 戦争のプロパガンダ―報道は真実を伝えているのか

第6章 ヨーロッパに潜む「新冷戦」

第7章 終わることのない「中東」宗教対立

第8章 日本人が知らないアフリカ、アジアでの「代理戦争」

第9章 バックミラーに見える歴史から学ぶこと

あとがき――戦争の教訓から学ぶために

 

1950年長野県生まれ。ジャーナリスト。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年NHKに入局。報道記者として、松江放送局、呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当。94年より11年間、NHK「週刊こどもニュース」でお父さん役を務め、わかりやすい解説が話題に。2005年にNHKを退社し、フリージャーナリストとして多方面で活躍。現在、名城大学(教授)や東京工業大学(特命教授)など6つの大学で教えている。