【No1508】こちら空港警察 中山七里 KADOKAWA(2023/11) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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仁志村は、成田国際空港の空港警察署長として新たに着任した。見た目は腰が低くて温厚な人物のように思える。しかしその本性は無慈悲で狡猾な男だった。

あまりあり得ないと思われるが、仁志村は末端刑事のごとく様々な場面に顔を出してきて事件を解決に導くために東奔西走するのだ。

犯罪者を憎み手段を選ばず犯人をとことん追い詰めて解決に導く、見事なくらいの手腕が楽しめた。また、千葉県警のアマゾネス、高頭が出てきたのも嬉しい。

 

251P

「あなたみたいな警察官は見たこともない」

「わたしもです」

「ひどい人だ」

「否定しません。何しろ以前の部下から、犯人を逮捕するためなら手段を選ぶ人間じゃないと罵られた男ですから」

仁志村は穏和な笑みを浮かべた。

 

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1961年、岐阜県生まれ。2009年「さよならドビュッシー」で第8回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌10年にデビュー。同作は映画化されベストセラーとなる。緻密に練り上げられたストーリーと意外性のあるラストで人気を博し「どんでん返しの帝王」の異名を持つ