カバー、表紙、帯、見返し、別丁扉、本文、小口、のどなど、本の各部に名称がついている詳細をぼくはあまり知らなかった。
それぞれの各部に使用している用紙については、例えばカバーが「Mr.B スノーホワイト四六版135Kg」などの紙の種類に細かい規格があったことも。
シリーズ三作目、学習塾で起きたカンニング事件、図書館で起きた怪文書事件、ある女性の怪死事件など、紙鑑定士の渡部が、懸賞目当てのクイズを解きながら3つの事件の謎に巻き込まれる。
紙に関するマニアックすぎてついてゆけないくらい専門的すぎる紙に対する強いこだわりがあった。このこだわりは、物語を深める効果があって善かったと思う。
理解できないが知らない世界を覗いているようでぼくは嫌いではなかった。
<目次>
1 クイズと密室と紙と
2 紙と密室とクイズと
3 紙とクイズと密室と
4 エピローグ
1963年、東京都八王子市生まれ。明治大学文学部文学科卒業。出版社勤務を経てフリーの編集者、造形家。『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』で第18回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、2020年にデビュー
