【No1230】日本史を暴く 戦国の怪物から幕末の闇まで 磯田道史 中央公論新社(2022/11 | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

過去に大地震があった箇所は断層となっていて地震が起こると、家屋の倒壊などによってまた災害が起こります。また、スペイン風邪や天然痘時にパンデミックがありました。

 

我々の先人たちの命をかけた経験が、いまのコロナ禍において活かせられるのは、歴史は単に内容や年号などを覚える学問だけではなくて、歴史からそもそも貴重な経験を学ぶものであり、古文書などから、後世に大切なエッセンスを丁寧に伝えてくれていたからです。

 

こんな歴史を学ぶ大切さを教えてくれたのは、歴史家、歴史研究家、歴史小説家など歴史に関わる人たちです。

 

そのなかでも、磯田道史さんは、格別です。

古文書を自分で読み取り、積極的にマスコミで広告し、テレビや著書で警告するほか、講演会などで地方まで来てくれてそれらを丁寧に教えてくれた磯田さんを好きになり応援したくなり興味が尽きないのは当たりまえのことではないでしょうか。

 

204P 疫病史に照らせば中盤か

ワクチンもない歴史時代、よくあるパンデミックの進行順序は次の様であったろう。スペイン風邪もそうだった。

<1>新型ウイルスが出現する→<2>感染が進む→<3>ウイルスが変異し感染力が増す→<4>大流行が始まり感染者が激増する→<5>死者の増加と抗体・免疫獲得が同時に進む→<6>感染しにくい人や地域への流行が進む→<7>国民の多くが免疫を得て終息する。

 

1P 歴史には裏がある

歴史には裏がある。歴史は裏でできている。この本に書いてあるのは、歴史の裏ばかりだ。

歴史において「なぜ」の発想は大事である。

歴史は闇が多い。

表の歴史は、きれいごとの上手くいった話ばかりで出来ている。

歴史には裏があるが、新しい史料で、その裏が少しばかり暴けるものもある。

 

毎日、私が古文書のホコリと戦いながら、まことにアナログな手法で、自分で一つずつ集め、日本史のある面を暴いていったものである。

ミミズがのたくったような古文書を解読しながら、自分で探した歴史だから、現場の一次情報である。こういうリアルな話が好きな方々に読んで頂きたい。自分で史料を探し、読み解いて書くには、多大な労力がかかる、新知見を得ていただければ、これ以上のうれしいことはない。

 

 <目次>

まえがき 歴史には裏がある

第1章 戦国の怪物たち(大仏を焼いたのは松永久秀か、久秀が大悪人にされた理由 ほか)

第2章 江戸の殿様・庶民・猫(三代・徳川家光の「女装」、甲賀忍者も勤め人 ほか)

第3章 幕末維新の光と闇(西郷隆盛、闇も抱えた男、幕末、公家の花見行 ほか)

第4章 疫病と災害の歴史に学ぶ(ねやごとにも自粛要請、感染楽観で繰り返した悲劇 ほか)

主要人名索引

 

1970年、岡山県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。茨城大学准教授、静岡文化芸術大学教授などを経て、2016年、国際日本文化研究センター准教授、21年より同教授。18年、伊丹十三賞受賞。著書『武士の家計簿』(新潮新書、新潮ドキュメント賞受賞)、『天災から日本史を読みなおす』(中公新書、日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など多数