絶滅が危惧される動作を取りあげていたのは面白い視点だと思います。
例えば、50年後、100年後、今使っている道具や物は残っているのだろうか。
過去の民芸品のように、資料としてはあるのだろうが、それを使わないので人の使う動作は忘れ去られていることでしょう。
チャンネルを回す、黒電話をかける、携帯の電波を探す、カメラのフィルムを巻くなどの昭和時代に行われていた動作など、時代とともに消えてしまう数々動作をとりまとめたという点がすばらしい。
例えば、小指で恋人を示す、ブラウン管テレビをたたく。ギョウ虫検査、扇風機の前でしゃべる、和式トイレで用を足す、アナログ携帯電話の電波を探す、ゲームカセットをフーフーする、腰に手をあてて牛乳を飲む、(重たい辞書を持って)辞書を引く、書店の棚から本を選ぶなどのうち、ギョウ虫検査などもうすでに無くなっているものがあります。語学を学ぶために辞書を引くなど無くなってはいけない動作もありました。
「絶滅」しそうな「動作」を集めた本です。
「絶滅危惧レベル」順に並べられています。
すべて私の主観で決めた曖昧な基準ではありますが、漫画やアニメの中で見たような、知識としてしか知らない動作から始まり、今は当たり前にやっているけれど、今後なくなるかと思う動作で終わる。という構成になっています。
すでに絶滅の危機に瀕しているものから、もうすぐなくなりそうなものまで約100種類の動作をイラストと言葉で解説しています。
<目次>
まえがき
レベル5 やったことがない日常生活で見たこともない動作
レベル4 ちいさい頃に何度かやったことがある動作
レベル3 かつてはやったけど、今はやらない生活の中でもあまり見なくなった動作
レベル2 そういえば全然やってない動作
レベル1 ここ最近でだいぶ頻度が下がってきた動作
レベル0 今は普通にやっているけど、今後なくなってもおかしくない動作
巻末特別対談 自分も「絶滅危惧」かもしれない みうらじゅん×藪本晶子
グラフィックデザイナー。1994年東京都生まれ。2017年東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。2019年同大学院修士課程修了
