【No.931】あたしたちよくやってる 山内マリコ 幻冬舎(2019/08) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

山内マリコさんは、ぼくが敬愛し応援している作家さんの一人だ。

数多くのなかで、今まで一番多い回数、ぼくが直接会ってお話をしたことがある小説家だ。

お互いの顔と名前(ニックネーム!?)がわかるのは有難いと思っている(笑)

 

彼女のベースは、たしかに生まれの富山にある。大阪での学生生活から、京都での修行時代、東京に出て、「ここは退屈迎えに来て」のデビューから次にかけての雌伏のときがけっこう勉強し辛抱されたのではないかと推察する。

いままでの彼女のすべての経験が小説を書くための糧となっていると思う。

小説を読み重ねていくとだんだんとわかってきたのだ。

 

読んでいると、なぜかしら温かくアットホーム的な気持ちになってくる。

そうなりたいからだと気づいた。

ぼくは、彼女の映画評に関しては、悪いけれど興味が湧かない。

映画については、ほとんど見ないしまったく門外漢だからだ。

 

人を殺したり騙したりするような犯罪のシーンがないことや、人倫や道徳に反するような内容が(少)ないのはとても好印象だ。

 

たとえ若年層の女子や一般女性向きのお話が多くても、片田舎の街の隅から応援している、とある一介の男性もいても可笑しくないだろうと。

 

281P あとがき

石ころでも、丁寧に磨けば宝石になって、誰かのアンテナに引っかかることもあるし、その誰かが宝物みたいに大事にしてくれることもある。これからも気を抜かず、いい仕事をしていきたいです。

 

短編小説もあれば、雑誌のイメージ写真に添えられていたようなごくごく短い掌編もあり、さらには想い出を綴ったエッセイ、コラム記事といった、雑多な体裁の文章の集成です、発売期間が終わればあっけなく店頭から消える、儚い紙メディアの片隅にひっそり載っていたものを、編集者さんが落穂拾いのごとく熱心に集めて、編んでくれました。

 

 <目次>

1 How old are you?

2 ライク・ア・ガール

3 自分らしく生きることを決めた女の目に涙

4 若さ至上主義に憤るコノシロと未来のあたし

5 夢見る頃を過ぎた元美大生のママですけど何か?

6 さみしくなったら名前を呼んで

7 わたしの新しいガールフレンド

8 しずかちゃんの秘密の女ともだち

9 サキちゃんのプリン

10 気分よく自由でいるために服を着る

11 私たちはなぜオシャレをするんだろう

12 ファッション狂の買い物メモ

13 あこがれ

14 自分をひたすら楽しむの

15 ママが教えてくれたこと

16 われらのパリジェンヌ

17 ある時代に、ある夢を見た女の子の、その後

18 女の子の名前はみんなキャリー・ホワイトっていうの

19 高校の先生に頼まれて書いた、後輩たちへのメッセージ

20 リバーズ・エッジ2018

21 あの頃のクロエ・セヴィニー

22 もう二十代ではないことについて

23 わたしの京都、喫茶店物語

24 マーリカの手記

25 ここに住んでいた

26 ニキ・ド・サンファルのナナ

27 マンスプレイニング考

28 一九八九年から来た女

29 夢の上げ膳据え膳

30 きみは家のことなんかなにもしなくていいよ

31 楽しい孤独

32 ドイツ語に「懐かしい」はない

33 五十歳

34 超遅咲きDJの華麗なるセットリスト全史

あとがき

 

1980年富山県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業後、京都でのライター生活を経て上京。2008年「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞。12年『ここは退屈迎えに来て』でデビュー