【No.920】アガワ流生きるピント 阿川佐和子 文藝春秋(2021/07) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

8P 人の悩みは尽きないものである。

仕事、恋愛、夫婦、親子関係、新型コロナなどの日常のいろいろな悩みに対して、幾多のインタビュー経験を積んだ聞く力を持った女性、人生経験を多く積んだ阿川佐和子さんが問いに答えるという形式でした。

13P 

他人様のお悩みになんとか答えようと頭を巡らせているうちに、私も気づいたことがある。その一つは、つらいつらいと思いつつ長年聞き手の仕事をしてきたおかげで、ゲストの方々が乗り越えてきた艱難辛苦の知恵と体験を、皆様に受け売りできたことである。幾多のインタビューは決して無駄ではなかったと気がついた。

どれほどの偉大な成功者にも、必ずと言っていいほど苛酷な苦しみと試練の経験はあるものだ。そういう方々の逞しさに触れたおかげで、私はこうして笑って生きていられるのかもしれない。そしてその恩恵を含め、読者にもこの本を読んで明るい気持ちになっていただきたい。

 

人生やビジネスで成功するかしないかが問題ではなくて、ぼくは、人としてできることを真似していきたい。

66P ビジネスで成功している人たちの共通点を教えてください

「実るほど頭が垂れる稲穂かな」

偉くなるほど慢心していく。自分を省みる気持が大事なのだ。

「失敗は成功のもと、にする力がある」

堂々と責任を取る覚悟がある。

「出自を同じくする人たちばかり、つるまない」

ぬるま湯温泉に浸かって外で嵐が吹きすさんでいるのを見ぬふりをしていると、いつかのぼせて、めまいを起こして視野が狭くなってしまう

 

人生で経験を積んで、できなかったことは小説やフィクションから幾多の体験に触れ考えて、人に優しく痛みを理解できるようにありたい。

226P

ひどい目に遭って落ち込んで、そのあと「この野郎」と思って立ち直った人ほど、強い人になっているし、人に優しい気がしますね。一度も痛い目に遭ったことのない人は、相手の痛みにも鈍感だと思う。

 

 <目次>

はじめに 

第1章 仕事編(仕事が忙し過ぎてヘトヘトです、部下を叱れません ほか)

第2章 恋愛編(大学時代の彼氏と30年ぶりに再会しました、不倫相手が私のお店に家族を連れてきました ほか)

第3章 家族編(結婚して15年ですが、子どもができません、定年退職した矢先、妻が認知症になりました ほか)

第4章 生活編(就活が始まるのに、なりたいものが見つかりません、SNSで友だちのグループから外されていて、疎外感があります ほか)

 

1953年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。エッセイスト、作家。「ウメ子」で坪田譲治文学賞、「婚約のあとで」で島清恋愛文学賞を受賞。ほかの著書に「聞く力」など。