あまり語られなかった坂本龍馬の錬金術の一面を知ることとなる。
あの西郷隆盛から「龍馬ほど度量の大きな人間を見たことはない」と言われている。
薩摩や長州など土佐藩以外の志士をはじめ、松平春嶽などの大名や勝海舟などの幕臣たちとも懇意にできたのは、彼の行動力や社交力、人間力の深さの賜物だと思う。
いろは丸との衝突沈没に際して相手方の紀州藩から法外な賠償金を訴えて実際にお金を分捕った交渉術を兼ね備えている。
脱藩浪士の身であったが薩長同盟を成功させて大政奉還を提言した龍馬からすれば、王政復古が成りたっても、旧幕府側と戦争になるかもしれないという疑念持ち続けた。
龍馬は、海援隊でも亀山社中でもいつでもどこでもお金が必要ということが分かっていた。
お金がなくては、何もすることができない。
金座、銀座などでの貨幣鋳造益が重要だ。
土佐藩には軍資金がなかった。
そこで、土佐藩を助けたのは、龍馬が藩政の後藤象二郎に語った偽金を製造する計画だったのだ。
<目次>
はじめに
第1章 誰とも繋がる「史上最強の浪人」(明治の元勲に、なぜ幕末の浪人が少ないのか?、武士の身分が買える金持ちのボンボンだった龍馬 ほか)
第2章 幕末を制した「瀬戸内海の海上王」(龍馬が脱藩を許される一方、京都で薩長対立が激化、「禁門の変」のあおりを食って海軍塾が閉鎖される ほか)
第3章 私設艦隊「海援隊」とは何か?(薩摩と距離が生じ、経営危機に陥った亀山社中、孤立無援の中で海援隊はどのように誕生したか ほか)
第4章 「龍馬の偽金」で倒幕を果たした官軍(後藤象二郎に語った龍馬の「偽金製造計画」、なぜ龍馬は、偽金の製造を思いついたのか? ほか)
第5章 明治新政府を支えた「龍馬マネー」(龍馬が「大政奉還」を献策した理由とは?、将軍職はそのままに、金座、銀座を接収せよ! ほか)
あとがき
参考文献
元国税調査官。国税局に10年間、主に法人税担当調査官として勤務。退職後、ビジネス関連を中心としたフリーライターとなる。単行本執筆、雑誌寄稿、ラジオ出演、「マルサ!!」(フジテレビ)や「ナサケの女」(テレビ朝日)の監修などで活躍している。学生のころよりお金や経済の歴史を研究し、別ペンネームでこれまでに30冊を超える著作を発表している。
【No.777】龍馬のマネー戦略 教科書では絶対に教えない幕末維新の真実 大村大次郎 秀和システム(2021/04)
