1章と2章とに分かれています。
劇場型犯罪です。
第1章では、松下和夫、田中修、影山貞夫、高井田康、大友孝光、石垣勝男のホームレス6人の前代未聞の誘拐事件の発生から始まり、それを取り巻く警視庁京橋署など警察や週刊文砲、東光新聞社、大和テレビ、常日新聞社、JHKなどのメディア、世論の動きが細やかに描かれています。
第2章からは、犯人の視点で物語が進みます。6人のホームレスたちの生い立ちや犯人が犯行に至った経緯がだんだんと判明していくのです。
世間は、ネットを通じてショーのように盛り上がり、飽きれば冷めていくものです。
そうしたものを犯人がうまく利用しメディアが躍らされ事件が動いていくのでした。
飽きさせないくらいの進行状況で、捕まるか捕まらないかの頭脳戦や心理戦が繰り広げられています。
犯人が捕まるのか逃げ切るのか、どのように展開するのか。もうハラハラドキドキです。
一気に最後まで読み切り。百田さんものは面白い。
犯人の表と裏の動きが見ものでした。
1956年、大阪市生まれ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」などのテレビ番組で活躍後、2006年に『永遠の0(ゼロ)』で作家デビュー。2013年に『海賊とよばれた男』で第十回本屋大賞を受賞
