内面がじわっと時間をかけて外面に現れて来るものだと思います。。
「人は見た目が9割」で「残念な人は、見た目(非言語情報)が9割」だという。
92P 中身を磨くには、先ず「見た目」から
そうならば、まずは見た目に気を付けないといけないのだ。
16P
私は本書で「自分をちょっとだけ演出すれば、誤解や人間関係のストレスは大幅に減らせる」という提案をしたい。ちょっとだけ変えれば、人は付いてくる。ちょっとだけ変えれば、無駄な対立や軋轢を回避することができる。
現代社会では、それぞれがその役割を演じているという考え方が新鮮に見えてきました。
もし成功しないのなら、その立場での演出が自分には合わなかったということになります。
29P 自分の演出家は自分である
第一に、社会の中では自分が果たすべき「役割」を演じる必要があるということ。人や社会はあなたに与えられた役割に相応しい言語情報と非言語情報を求めているのである。部長には部長の、社長には社長の、総理には総理の役割に相応しい情報を発すれば受け手の満足度は上がる。俳優が「役」を演ずることと原理は同じである。
第二に、非言語情報によって、相手に誤解されていること、相手を不快にしていることがあり、それを極力減らす必要があるということ。「自分が伝えているつもりのこと」と「相手が受け取ったこと」が掛け離れていることさえある。
40P 「役割」だと割り切れば気が楽になる
仕事をRPGと思うようになり、思わぬ効用があった。
「ある局面のロールを否定されただけで、私のすべてを否定されたのではない」と思えば、気分転換も楽である。私自身も「RPG」と考えることで、気持ちの切り替えが早くなった。
自分を嫌う天敵がいるのは経験上よくわかります。
どんなに人柄が素晴らしくても毛嫌する人が一定数います。
理解し合えない相手が世の中にいると思えば気持ちが楽になります。
そんな人に好かれなくても、好きな一部の人に自分のことを気に入ってくれればそれはそれでよいのではないかと思います。
43P 天敵がいることは認めよう
この世には「天敵」は一定数いて、理解し合えない相手はいるのだから、理解し合おうとする努力はやめる、と考えるのである。
なぜ、あの人は私に理不尽なことを言うのだろう、と考えるのもやめる。あの人は私と会えば、理不尽なことを言うように生まれてきているのだから、不愉快なことを言うのは当たり前で、空に雲が浮かんでいるのと同じように、自分とは無関係なことだと考えるのである。
視点を変えて、表情などの非言語情報を磨いて楽しい人生を送りたい。
236P
非言語情報は、言語と異なり、要素が多岐にわたる。それだけ習得に手間がかかると言えるが、たくさん頭を使うのだから、よいことでもある。
言葉は客観視できるが、自分が発する非言語情報は客観視できない。
言葉は、論理が大事だが、非言語情報はむしろ感情の方が多い。
そして、人間は、論理より感情を重んじて行動することの多い動物である。
非言語情報を丁寧に扱って、自分の「伝え方」を磨けば、伝達力は飛躍的に高まるはずだ。
書物以外から得られる情報の中に、人間の営みに関する大切な事柄がたくさん埋まっている。
<目次>
序章 誤解を減らすには演出家が必要だ
第1章 人生は舞台、人はみな役者
第2章 中身を磨くには、先ず「見た目」から
第3章 「私」を俯瞰して演出を考える
第4章 表情も給料のうち
第5章 人は声に寄ってくる
第6章 仕草の欠点は誰も教えてくれない
あとがき
1956(昭和31)年福岡県久留米市生まれ。劇作家・演出家。横浜国大卒。さいふうめい名義で漫画『哲也 雀聖と呼ばれた男』の原案を担当。演劇集団ワンダーランド代表。著書に『手塚治虫=ストーリーマンガの起源』(サントリー学芸賞)、『人は見た目が9割』など。