紙の知識においては一流の紙鑑定士の渡部圭と、伝説のプラモデル職人でプラモデラーの土生井昇。
この二人が人の生死に関わる大掛かりな犯罪を阻止できるのか!
互いの専門知識を駆使してそれをやってのけるからおもしろい。
それぞれが自分の専門分野については右に出るものがいないほどマニアックすぎてオタクの域に至る専門家の二人の蘊蓄にどこまで魅了されるかにかかっている。
それはどういうことなのかと質問しあい、納得しあう内容が事件解決に向けて前進できる流れとなっている。だから専門知識で読者が置いてきぼりになることはない。
やりとり自体がとても興味深くて読む原動力になっている。
渡部が実際に行動して、安楽椅子探偵らしく土生井が推理力を働かせて渡部に知恵を授けて問題を解決していく展開がとてもよい。
1963年、東京都八王子市生まれ。明治大学文学部文学科卒業。出版社勤務を経てフリーの編集者、造形家。2019年に『紙鑑定士の事件ファイル 模型の家の殺人』で第18回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞
