【No.567】罪と祈り 貫井徳郎 実業之日本社(2019/09) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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濱中亮輔-死亡した元警察官・辰司の息子と、芦原賢剛-約30年前に自殺した辰司の親友智士の息子の現世代のパート、

警察官の濱中辰司とその親友の芦原智士。約30年前のバブル時代のパート。

この親子二代に亘る話が交互に描かれていた。

登場人物の名前が多く過去と現代にいったりきたりしてわかりにくかった。

でも途中から面白くなり一気読みに。

過去の事情が段々と明らかになってゆくところがぞくぞくした。

事件の真相に迫ってゆく現世代においてワクワクしてきた。

 

元警官の辰司が隅田川の水死体で上がったことを発端にして過去が少しずつ姿を現していった。

この現在の元警官殺人事件と約30年前の未解決誘拐事件が絡み合って進行していく。

東京の下町におけるバブル時代の地上げ問題が過去から現代まで関わっていた。

また器物破損やいやがらせなどで、住み慣れた土地を離れざるを得ない状況に追い込んだ不動産屋に対して、あえて犯罪で応じようとした関係者たちは、悲しみに取りつかれていくのは必定なのだろうかなと。

どんな事情があるにしても子供の誘拐などの犯罪が正しいわけがない。

犯罪に犯罪で返すという意味には同情も感じないし感情移入もできなかった。

後悔という十字架を背負ってずっと生きてゆくしかないのだから。

 

 <目次>

第一部 亮輔と賢剛

第二部 辰司と智士

第三部 亮輔と賢剛

第四部 辰司と智士

第五部 亮輔と賢剛

第六部 辰司と智士

第七部 亮輔と賢剛

 

 

 

 

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞