「生きる意味はつくりだすものではなく、見いだすものである」
アウシュヴィッツ強制収容所での過酷な体験をもとに、人間の生きる意味を問うた作品。
フランクルは、生きる意味の追求(意味への意志)が人間本来的な意思である。
なすべき何かや誰かが待っているから、どんなときでも生きる意味があるという。
「人間は問いを発するべきではなくて、むしろ生命によって問われているものなのであり、生命に答えるべきなのである」
彼は、自分自身がなすべきことを自覚することで生命には意味が生まれてくるという。
生きる意味を見失ったときに人は心を病んでしまう。
がつーんと脳に衝撃を受けた本にはなかなか出会えない。
だから、出会えてよかった。
言葉で表すよりも、この本を読んでみたらよいのではないかと。
「夜と霧』-ナチスによるユダヤ人大虐殺=ホロコーストを象徴する言葉
いろいろな文献に引用されているので、本の名前だけは知っていた。
極限状態に置かれた人間の心理的変化が克明に綴られていた。
彼がほとんど絶望的な状態から生き抜けることができたわけは?
「創造価値」-生き方を転換することで、自分の仕事、活動を通して実現される。
「体験価値」-人を愛すること、自然や芸術と触れ合うことによって実現される。
「態度価値」-与えられた状況に対してどのような態度をとるかによって実現される。
ぼくなりに解釈すると、未来、ユーモア(ジョーク)、心の余裕、第三者の視点などがあった。
そのほかには、運が強かったから。
<目次>
心理学者、強制収容所を体験する(知られざる強制収容所、上からの選抜と下からの選抜 ほか)
第1段階 収容(アウシュヴィッツ駅、最初の選別 ほか)
第2段階 収容所生活(感動の消滅、苦痛 ほか)
第3段階 収容所から解放されて(放免)
『夜と霧』と私 旧版訳者のことば 霜山徳爾
訳者あとがき
Frankl,Viktor Emil
1905年、ウィーンに生まれる。ウィーン大学卒業。在学中よりアドラー、フロイトに師事し、精神医学を学ぶ。第二次世界大戦中、ナチスにより強制収容所に送られた体験を、戦後まもなく『夜と霧』に記す。1955年からウィーン大学教授。人間が存在することの意味への意志を重視し、心理療法に活かすという、実存分析やロゴテラピーと称される独自の理論を展開する。1997年9月没
