【No.341】負けるもんか 正義のセ 阿川佐和子 KADOKAWA(2015/06) | 朝活読書愛好家 シモマッキ―の読書感想文的なブログ~Dialogue~

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読書とは――著者や主人公、偉人、歴史、そして自分自身との、非日常の中で交わす対話。
出会えた著者を応援し、
本の楽しさ・面白さ・大切さを伝えていきたい。
一冊とのご縁が、人生を照らす光になる。
そんな奇跡を信じて、ページをめくり続けています。

主人公の凜々子は、元気で正義感が溢れる検事。

虎子など登場人物との人間味溢れるやりとりがほのぼのとした気持ちになり心を楽しませてくれます。

またこの凜々子の奮闘ぶりがぼくに元気を与えてくれます。

凜々子のような熱い気持ちを表に出して前に向かって生きていきたいものです。

 

 

 <目次>

アマの虎 

アインシュタインとネズミ男 

凜々子、北へ!

 

 

1953年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。「婚約のあとで」で島清恋愛文学賞を受賞。週刊文春の連載対談などが評価され、菊池寛賞を受賞。ほかの著書に「聞く力」など。

 

 

 

 

16P

ときおり地響きのような歓声が静寂の壁を突き破って湧き上がる。いつものことだ。

(中略)

案の定、甲子園球場の歓声だ。そこだけが、まるで蓋を開けた宝石箱のようにキラキラと輝き、そしてそこでは誰もが幸せなときを過ごしているかに見えた。

 

 

322P

凜々子は立ち上がる。虎子を睨みつけたまま、お腹の底まで息を吸い込んで、そのあとゆっくり、すべての空気を外へ吐きだした。それから居酒屋の引き戸を勢いよく開け、暖簾をくぐる。勝負はこれからだ。負けるもんか。凜々子の目が据わった。