おいしいコーヒー飲みたい!って思わせるようなジャケット。
豆がこぼれていますね。すこしこころが惑わされます。
人の行動の全ての意味を理解することができないもの。
様々な見方で捉えていくことで、さらに深く知ることができないものなのか。
甘くて辛くて懐かしく思えるような可能性があったあの学生時代の思い出。
結果的に、自分を救いながら単なる思い出としてではなく現実として自分をアルバムの隅に追い込んでしまうのか。
湊かなえらしく、登場人物の心の動きの描き方が上手い。
彼らの心の中にある罪悪感や自責感ゆえに過剰反応していくさまが見事。
まざまざとしたリアリティ感が溢れかえります。
ぼくにとってラストは衝撃的。
<目次>
第一章 5
第二章 55
第三章 109
第四章 167
第五章 219
終章 267
◎1973年広島県生まれ。2007年、第29回小説推理新人賞を「聖職者」で受賞。08年受賞作が収録された『告白』を刊行。同作で08年週刊文春ミステリーベスト10第1位、09年第6回本屋大賞を受賞する。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞
202P
「そうやって自分を正当化しながら長い物に巻かれていく人の方が、器用で、生き方上手で、毎日楽しく過ごしていけるんだろうね」
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「どんな時でも、行動と思いが伴っているわけじゃない。自分の行動がべストじゃないなんてことは、ほとんどの人が自覚している。だけど、そうすることによって成り立つ世界もある。気付いていないことは指摘すれば改善されることもある。だけど、自覚していることを指摘されても、何も変わらない。むしろ、恥をかかされたって、相手を意固地にさせてしまうだけ」