宝石は、なぜ人を惹きつけるのか!
人を美しく彩ったりする一方、惑わし狂わせたりするものでもあります。
宝石がこんなに綺麗なのに、ぼくには冷たく感じるのはいったいなぜだろうか!
7つの宝石をモチーフにした短編集。
湊かなえさんらしいドロドロとした感情や人間関係が描かれています。
彼女の作品は、読んでもほぼ間違いなく面白いです。
会話中心に描く作風のままで、それぞれの物語のオチを知ると湊さんってすごいなあと思いますね。
次は「母性」や「境遇」などを読んでいきたいな!
<目次>
真珠 5
ルビー 43
ダイヤモンド 83
猫目石 125
ムーンストーン 165
サファイア 203
ガーネット 245
◎1973年広島県生まれ。2007年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞し、同短篇を収録した「告白」でデビュー。他の著書に「花の鎖」「境遇」など。
◎277P
彼女を通して見える世界が好きなのだ。同じ景色を見ているのに、彼女の語るその景色には自分には見えない色があり、匂いがあり、空気がある。それは自分一人では気づくことができないけれど、彼女を通して見えたとき、ずっと自分が探していた世界のように感じつことができる。だから、一緒にいたいのだ。
視力の悪い人にとってのメガネのような存在なのか、と訊ねました。そんな気もするけどちょっと違う、と言われました。
自分の目に映る世界にまだ向こう側があることを教えてくれる、映画監督や作家のような存在かな、と。
世界の向こう側……。わたしの目にはくだらないと思えるこの世界も、何かを通せば変わって見えるのだろうか。それは人なのか、モノなのか。モノならば、指輪ということもあるんじゃないか。
